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2018年11月23日

クワタカレッジシニアコース、最終クール(131期)が終了

1972年以来、延べ3,000名あまりを輩出した伝統のコースに幕

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 さる11月23日(金)から25日(日)にかけ、クワタカレッジ(東京都、桑田正博校長)が主催する「クワタカレッジ シニアコース」の最終クール(131期)の講義が行われ、20名の受講生が修了証書を授与された。クワタカレッジは、歯科技工士の桑田正博氏が1972年に開講し、延べ3,000名あまりを輩出してきた伝統あるポストグラデュエートコース。7月28日の本クール開始から数えて7~9日目となるこの3日間では、中切歯、および下顎第一小臼歯のジルコニアコーピング上に陶材を築盛・焼成し、完成後の咬合調整までのハンズオンコースが桑田氏の指導のもとで、きわめてていねいに行われた。また、3日目(25日)の最後の1時間あまりは、すべてを総括する意味で桑田氏が提唱する「FDO(Functionally Discluded Occlusion)」について、氏の1960年代からの足跡を含めて詳説した。会場には3日間にわたり、歯科メーカーや歯科マスコミ関係者、またクワタカレッジをかつて受講したOBらも駆けつける盛況となっていた。さらに、24日(土)にはホテルメトロポリタン(池袋)において懇親会も催され、こちらもあわせて賑わいを見せていた。

 ひとつの時代の節目となった、クワタカレッジの最終回。桑田氏は、歯冠形態・咬合理論に関する知識・技術はもちろん、「歯科を通じて人類の健康・福祉に寄与する」「習ったことを自分なりに消化・進化させるのが学問」「すべてのことに基準がある。基準があってはじめて応用ができる」「歯科はサイエンスである」といった、氏がこれまでに唱えてきた歯科哲学についても随所に散りばめた講義を行い、会場は熱気に包まれていた。また、最後の締めくくりには、「クワタカレッジは終了するが、これが最後ではない。今こそが始まりであって、今後も技術と思いを共有していきたい」と語り、鳴り止まない拍手とともに会場を後にした。桑田氏は今後も講演・執筆活動への意欲を見せており、ますます目が離せない。