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2019年3月16日

第14回歯内療法症例検討会開催

歯内療法の基礎・基本を求めて100名超が参加

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 さる3月16日(土)、17日(日)の両日、東京医科歯科大学歯学部附属病院(東京都)において、第14回歯内療法症例検討会(株式会社Toppy主催)が行われた。

 本会は、吉岡隆知氏(東京都開業)が中心となり、歯内療法の基礎・基本を学びたい歯科医師に向けて、さまざまな角度からディスカッションを行い日常臨床のヒントを得ること、また治療へのモチベーションを維持することを主目的に開催されているもの。近年は、初日の実習コース、2日目午前のセミナーおよび午後の症例検討会の3部構成で、それぞれ選択的な受講が可能になっている。

 2日目午前のセミナーでは、以下の演題・演者で講演が行われた。

「明日からの臨床に活かせる洗浄法~シリンジ洗浄法と超音波洗浄法~」(八尾香奈子氏、医歯大)
「連続回転 vs. レシプロ」(時田大輔氏、フリーランス)
「湾曲根管」(八幡祥生氏、東北大)
「歯種別対応 下顎第二大臼歯」(古畑和人氏、埼玉県開業)

 午後の歯内療法症例検討会では、7名の演者による症例発表、ディスカッションを行った後、特別講演「歯髄・歯周組織の微小循環」が、神歯大大学院口腔科学講座・歯科形態学分野教授の松尾雅斗氏を演者に迎え行われた。

 松尾氏はまず、歯髄について、血管構築(正常)、歯髄の血管構築(歯髄炎モデル)、充填モデル、生活歯髄切断モデル、抜髄(根管充填モデル)、歯髄のリンパの6つに分けて、それらの状況時における微小循環を透明標本や走査型電子顕微鏡写真などの豊富な画像資料で解説した。続いて、歯周組織の正常時・歯肉炎時・歯周炎時、さらにプラークコントロール時の微小循環、さらにインプラント治療時における抜歯前後、咬合圧の加重時、オッセオインテグレーション後やインプラント周囲炎罹患時などの微小循環についても同様に解説した。

 歯内療法の臨床における基礎や日々の悩みを率直にディスカッションできる本会は、特に若手歯科医師にとっての格好の学びの場であると感じられた。