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2019年5月19日

DHスタディグループKOKO、2019特別講演“春”を開催

歯科衛生士が読影について学ぶ貴重な機会に

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 さる5月19日(日)、名古屋国際会議場(愛知県)において、スタディグループKOKO(石原美樹代表/フリーランス歯科衛生士)による2019特別講演“春”が開催された。今回のテーマは「『画像を読む』―臨床最前線に立つ歯科衛生士が知っておきたい画像診断―」ということで、講師として、金田 隆氏(日大松戸歯学部放射線学講座教授)が招聘された。歯科衛生士が読影について学ぶ貴重な機会ということで、当日は約240名が参集し満席となった。

 午前は、まず復習を兼ねて、デンタルエックス線写真やパノラマエックス線写真の撮影方法を再確認するところから始まった。次に、それぞれの正常像の特徴や、見落としが生じやすいNG例について紹介された。その後、過剰歯や先天性欠損、形成不全などの異常像についても解説。特に、歯周炎については歯槽硬線の連続性に着目することで、炎症の状態を判断できるといったポイントが紹介され、参加者の注目を集めた。

 午後は、氏が特に専門とするCTに焦点が置かれ、正常像の特徴や3D画像が形成されるメカニズム、CT画像から得られる顎骨病変や上顎洞病変など、歯科衛生士にとっては普段あまり聴く機会のない知識について解説された。最後に、氏から「最終的な診断は歯科医師が行うが、歯科衛生士が読影力を身につけて歯科医師とコミュニケーションを取ることで、医院力の向上につなげることが重要」と参加者に熱いメッセージが送られた。

 講演だけでなく、各部の解剖名称を実際に写真上でトレースしたり、所見を書き込んだりするなど、参加者一人ひとりが主体的に学べる工夫が終始施されていた。