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2007年8月26日

I.O.R. アストラテックインプラント講演会

「Get Started Implant」をテーマに華々しく開催

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 さる8月26日(日)都市センターホテル(東京都)にて、I.O.R.(Institute for Oral Reconstruction、竹下賢仁主宰)主催のアストラテックインプラント講演会「Get Started Implant」が、会場満席の約110名以上を参集し、盛大に開催された。
 I.O.R.は、インプラント治療を中心とした知識を共有し、広めていくことを目的として活動を行っており、本会のような講演会のほか、インプラント治療をこれから始める臨床家が実際に手術に向かうまでをフォローできるようなコースを積極的に開催している。
 午前は、まず竹下氏が「ゼロからの挑戦~Get Started Implant~」と題した講演を行った。氏は、自身がインプラント治療を始めてから現在に至るまでの経緯を症例とともに解説し、難易度の低い臼歯部のインプラント症例から、骨造成を伴うアドバンスな症例までを時系列で提示した。そして、治療のゴールを明確にしたうえで適切な治療計画を立て、自分自身の力量に見合った無理のないインプラント治療を行うことが重要であると述べた。また、講演の最後には、氏が主宰を務めるI.O.R.の精力的な活動内容を紹介した。
 続いて、大塚 隆氏(神奈川県開業)が「失敗のないインプラント治療の為の診断治療計画」と題した講演を行った。氏は、術前診断および治療計画立案時における歯科用コーンビームCTの適切な活用法を解説した。また、全顎的に咬合崩壊を起こしている症例を供覧しながら、正しい咬合を考慮し、矯正治療を併用したインプラント治療を提示した。
 午後は、行田克則氏(東京都開業)が「インプラントを用いた前歯部審美修復」と題した講演を行い、前歯部連続欠損における歯間乳頭の温存に言及した。氏は、インプラント間の歯間乳頭は天然歯間の歯間乳頭のように歯根膜で支えることができないため、結合組織移植では維持・安定が図れないことを解説し、骨補填材などを用いて新たに支えを作ることが、インプラント間の歯間乳頭の温存に有効であると述べた。
 最後は、高橋 哲氏(九州歯科大学形態機能再建学分野・教授)が「インプラント治療に必須の骨造成テクニックの紹介」と題した講演を行った。氏は、各種骨移植材料の比較、骨再生の生物学的ポイント、骨造成のリスクファクター、骨造成のための基本外科手技、各種骨造成法などを幅広く解説した。
 各講演の随所で、インプラント治療のアドバンスな手技や最新のトピックが紹介された一方、予知性の高い確実な治療計画、基本に基づいた手術手技の重要性を各演者が語るなど、充実した講演会となった。