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2019年8月18日

第8回NDCミーティング開催

小出 馨氏と各スタディグループから若手9名が登壇、100名以上の参加者を集め盛会となる

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 さる8月18日(日)、八重洲博多ビル(福岡県)において、第8回NDC(new dawn dentist conference、発起人:吉松繁人氏)ミーティングが開催された。本会は、九州を中心とする各地のスタディグループが交流し、次世代を担う歯科医師が症例発表などをとおしてディスカッションや情報交換を行うことを目的に設立された。今回は9団体から発表者を立て、参加者100名以上を集めて盛会となった。

 はじめに、小出 馨氏(日歯大新潟生命歯学部)が登壇し「人生100年の歯科医療 ―咬合と顎関節の診断と治療をわかりやすく―」のタイトルで基調講演を行った。人生100年時代における歯科医療の果たすべき役割は、歯列をはじめとする顎口腔系の再建と保全による諸機能の維持と定義し、その中でも特に歯科だけが行える咬合治療は機能回復と密接に関連するだけでなく、中枢の健康維持にも大きく関与すると話し、歯科医療に携わる聴講者たちを激励する内容となった。講演の後半には、エミネンスクリックや関節円板の転位などさまざまな病態の顆頭運動経路の特徴とその治療法を示し、好評を博した。

 その後は各グループを代表して気鋭の歯科医師9名による講演が行われた。以下に座長、演題および演者、所属団体を示す。

発表(1)~(3) 座長:吉村理恵氏(福岡県開業)
「患者利便性を考慮した連続性のある治療計画に基づくインプラント症例報告」(吉村研治氏;大分県開業、ADSCO)
「リバイバル グラスアイオノマーセメント」(納冨 拓氏;長崎県開業、二曳会)
「大臼歯修復を極める Master the Occlusal Surface of a Molar Prosthesis」(本多弘明氏;大阪府開業、FTA)

発表(4)~(6) 座長:小山浩一郎氏(長崎県開業)
「咬合再構成におけるデジタルデンティストリーの活用を目指して」(筒井祐介氏;福岡県開業、北九州歯学研究会)
「有床義歯と天然歯との良好な対咬関係のために」(西村和美氏;山口県開業、WDC)
「顎関節症患者に対してスプリント療法により改善を試みた症例」(本多正幸氏;福岡県開業、JUC)

発表(7)~(9) 座長:平井友成氏(福岡県開業)
「技工サイドから考えるパーシャルデンチャーの設計」(上窪正輝氏;デンタルラボクオリア、示現会)
「矯正とインプラントによる咬合再構成」(吉田祥子氏;佐賀県勤務、日本臨床歯科医学会 福岡支部)
「自家歯牙移植成功の鍵を考える ―短期経過症例からの考察―」(小野恒佑氏;熊本県開業、KDM)

 発表ごとに質疑応答の時間が設けられ、小出氏からも鋭い質問や指摘が発せられた。時には異なる考え方をもつスタディグループが一堂に会し、議論を深め切磋琢磨する場としての役割も担うNDC。次回の第9回ミーティングは、JUC主管で2020年夏に開催される予定である。