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2019年9月1日

日本臨床歯科学会東京支部 2019年度テクニシャンミーティング開催

意欲ある多数の歯科技工士が参集

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 さる9月1日(日)、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター(東京都)において、日本臨床歯科学会東京支部2019年度テクニシャンミーティング(日本臨床歯科学会東京支部主催、大河雅之会長)が開催された。本ミーティングは、日本臨床歯科学会(Society of Japan Clinical Dentistry〔SJCD〕、山崎長郎理事長)の東京支部が例年秋に開催している、同支部所属の歯科技工士のための発表の場。例年、多数の意欲ある歯科技工士が登壇・聴講しており、今回も70名あまりが参集する盛会となった。以下に、演題と演者を示す。

・「AIRWAY DENTISTRY」(土屋 覚氏、DENT CRAFT STUDIO)
 冒頭の午前の部では、近年ますます研究が進む「呼吸と歯科、そして全身」の関係につき、この8年あまりにわたって米国での研修や文献渉猟を重ねてきた土屋氏が解説。Dr. Frank Spear(米国、Spear Education)やDr. James E. Metz(米国、The Metz Center)らから受けた学びを基に、気道の狭窄による動脈血酸素飽和度(SpO2)の低下がブラキシズムをはじめとする各種身体症状の原因となること、ブラキシズムは咬合的イベントではなく神経生理学的なイベントであること、そしてDr. Metzによる下顎前方牽引装置「METZ Appliance」の紹介など、午前の2時間の枠をフルに用いて存分に解説した。

・「Tissue sculpting」
 引き続き、午後の前半では標題を共通テーマとして以下の3題が行われた。(1)「Tissue area を考慮したセラミック修復」(犬飼 徹氏、L&T DENTAL DESIGN LAB)、(2)「Tissue sculpting に関する考察」(高橋 健氏、Dental Laboratory Smile Exchange)、(3)「ラボサイドにおけるティッシュスカルプティングを考える」(小澤達也氏、REALEX Dental Lab)。インプラントのためのティッシュスカルプティングはもちろん、天然歯の歯肉形態を補綴的にコントロールするティッシュスカルプティングまでが豊富な臨床例を基に提示された。

・「Laminate veneer」
 午後の後半では、標題を共通テーマとして以下の3題が行われた。(1)「PLVの応用」(清水健一郎氏、セイブデンタル)、(2)「ラミネートベニア治療におけるラボサイドワークの要点」(中村悠介氏、Dental Lab Benefit Technology)、(3)「PLVの臨床活用」(間中道郎氏、DENT CRAFT STUDIO M’s Art)。ここでは耐火模型法/金属箔法、長石系陶材/プレスセラミックス、支台歯形成あり/支台歯形成なしなど、臨床経験豊富な演者らがさまざまな条件下でのPLV製作について披露した。

 会場では、和やかな雰囲気の中で企業展示や質疑応答も活発に行われていた。質疑応答では講演内容自体はもちろん、臨席したSJCD所属のベテラン歯科技工士や歯科医師によるアドバイスも多く得られ、本年度も充実した一日となっていた。また、恒例の懇親会も盛り上がりを見せていた。