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2019年9月29日

「0歳からの健口長寿研究会」創立記念総会開催

健口長寿を目指し、0歳からの口腔機能の発育支援のあり方を学ぶ

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 さる9月29日(日)、博多バスターミナルビル(福岡県)において、「0歳からの健口長寿研究会」創立記念総会(増田純一会長)が開催された。本研究会は少子超高齢社会において、早期から健口(機能と調和がとれた健全な口腔状態)を支える歯科医師、歯科衛生士のための口腔機能に関する知識と技術をより広く、より深く学ぶことを目的として設立された。

 開会後、会長の増田純一氏(佐賀県開業)は挨拶の中で、小児歯科専門医の立場から子どもの頃からの口に対する意識づけの大切さを強調。臨床現場でその中心となる歯科衛生士が本研究会をとおして学び、日々の診療に活かしていくことに期待を寄せた。引き続き、基調講演「生き抜く力と歯科衛生士―噛む力を育てる―」が行われ、わが国の人口減少社会や認知症患者の増加にふれながら、これからの時代を生き抜く力として「噛む力」を育む必要性について、多数の症例と動画を交えながら解説。また、歯科衛生士の仕事はう蝕や歯周病の予防だけでなく口腔機能不全の予防がオーラルフレイルの予防につながるとし、「子どもの生き抜く力を育み指導するのは歯科衛生士」とまとめた。

 その後、副会長の高島隆太郎氏(大阪府開業)による講演「0歳からの健口長寿研究会が目指すもの―不健康な口の現在・過去・未来―」では、「保育歯科」の視点で子どもに接する大切さや、保育歯科での対応例(学童期、乳幼児期)を供覧。また、助産師や看護師など多職種との連携による抱っこ教室、乳幼児の姿勢に関する情報発信などの取り組みも紹介された。さらに、研究会が目指すものとして、「人生の早期から将来の健康を目標に保育的な視点をもって正しい口腔の発育が得られるように支援を行う」「正しい発育を見極める眼を養い 支援のために必要な手法について学ぶ」ことが示された。

 最後に、同会理事の栗山雅子氏(ついき歯科クリニック、歯科衛生士)による講演「子どもたちの成長を支える&国民の健口を守る歯科衛生士を目指して」では多数の症例が供覧されるなか、歯科衛生士歴41年目の経験からそれぞれの患者さんに寄り添う示唆に富んだ内容が展開された。

 最後に、同理事の西依亜矢氏(株式会社Dental Hygeia代表取締役、歯科衛生士)より今後のスケジュールや「臨床認定歯科衛生士」「健口教育指導士」の2つの認定制度など、概要が説明された。