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2020年8月2日

『新時代の歯周外科』出版記念講演会開催

佐藤琢也氏の書籍出版を祝って

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 さる8月2日(日)、ブリーゼプラザ小ホール(大阪府)において、『新時代の歯周外科』出版記念講演会(Club GP主催、佐藤琢也主宰)が開催された。

 本会は本年5月に発刊された『新時代の歯周外科』(小社刊)の出版を記念して行われたもので、著者の佐藤琢也氏(大阪府開業)が「マイクロサージェリーがもたらす歯周外科の刷新―ポケット除去療法から歯周形成外科まで―」と題して登壇。書籍の内容を交えつつ自身が行ってきた臨床を多数紹介した。

 佐藤氏はまず、BeauchampとChildressによって提唱された「医療原理の四原則」である「自立尊重」、「無危害」、「恩恵」、「正義」を紹介。そのなかの「無危害」に焦点を当て、それを達成するためには、明視野かつ拡大視野のもと低侵襲な治療がより可能となるマイクロスコープが不可欠であると強調した。また,マイクロスコープ下で治療を行う際、確実な明視野を確保でき、さらにはマイクロスコープの欠点である機動性のなさを担保できるポジショニングを提示。「複雑に考えることはなく、まず直視して見やすい位置がつかめたらその眼前にマイクロスコープを置く、というきわめて単純で直感的な方法によってポジショニングは網羅できる」と説明した。

 その後、歯周外科手術においては術式選択が難しいとし、それをより明確に示したDr. Henry H. TakeiのClinical Periodontal Surgical Treeを紹介。それをもとに、(1)ポケットを減少させるための手術、(2)欠損補綴のための手術、(3)解剖学的/形態学的な歯周環境を改善する手術を行った症例を次々と提示し、各症例において切開線のポイントや材料の選択方法について述べた。

 コロナ禍において開催された本会ではあったが、会場には約40名が参集し、祝福の言葉があふれるなごやかなムードのうちに閉会となった。なお、本講演会はYouTube上でも配信され、最大で約150名が同時視聴した。