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2020年12月13日

第27回JIADS総会・学術大会、オンラインで開催

「新たな時代の扉を開く~術式、材料、治療計画の変遷~」をテーマに

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 さる12月13日(日)、第27回JIADS総会・学術大会(瀧野裕行理事長)が「新たな時代の扉を開く~術式、材料、治療計画の変遷~」をメインテーマに開催された。本会は新型コロナウイルス感染症の影響により、WHITE CROSS株式会社による協力のもと、そのホームページ内の動画配信機能を利用した、初のオンライン上での開催となった。開会の挨拶では瀧野氏が登壇し、「今年は残念ながらオンライン上での開催ではあるが、コメント機能などを利用いただき、本会を盛り上げていただければ幸いである」と述べた。

 本会では、3つのシンポジウムが企画され、演者によるそれぞれのテーマに則った講演が行われた。以下、各シンポジウムテーマ、演者および講演タイトルを示す。

シンポジウム1 歯周形成外科のArt & Science
「安全安心な根面被覆術」(松井徳雄氏、東京都開業)
「審美歯周形成外科の潮流」(尾野 誠氏、京都府勤務)

シンポジウム2 再生療法のCutting Edge
「バイオロジーを考慮したフラップマネージメント」(大川敏生氏、兵庫県開業)
「再生療法を成功に導く診断と成長因子の効果」(小野晴彦氏、大分県開業)

シンポジウム3 治療計画のTransition
「包括的な治療計画を立案する上でのポイント~特に矯正治療との連携について」(岩田光弘氏、岡山県開業)
「新たな包括的診断システムについて」(佐分利清信氏愛知県開業)

 特にシンポジウム1において、松井氏は、歯肉退縮した部位に対して、根面被覆術による治療を確実に達成するためには「coronally advanced flap」、「modified langer technique」、 「free gingival graft」の3つを理解し、適応症の見極めを確実に行えば、その約90%が達成されるのではないかとの私見を述べた。一方、尾野氏は、根面被覆術においてより審美的な治療結果を達成するには、CTGを被覆する術式を選択することが肝要であると述べ、さらに、(1)結合組織を露出させた場合に生じるgingival grooveが発生しないため、審美的である、(2)血液供給において有利である、(3)小さな結合組織でも十分生着可能であるとその術式の利点を述べられていた。

 その他、シンポジウム2の後にはDHセッションが企画されるなど、オンライン上とはいえど例年と変わらず参加者らにとって示唆に富んだ内容となった。