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2021年6月10日

日本歯科保存学会2021年度春季学術大会(第154回)、Web配信にて開催

「承前啓後~未来へつなぐ歯科保存学~」をテーマに

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 さる6月10日(木)から23日(水)までの日程で、日本歯科保存学会2021年度春季学術大会(第154回)(西谷佳浩大会長、石井信之理事長)が「承前啓後~未来へつなぐ歯科保存学~」をテーマに、Web開催されている。大会長挨拶では、西谷佳浩氏(鹿児島大教授)が鹿児島本土にありながら奄美の自然や文化、生活にふれられる名所である「奄美の里」で撮影された動画で行うとともに、挨拶の後には郷土文化紹介として島唄の動画が披露された。

 本大会のプログラムは2つのシンポジウム、41の教育講演、学会主導型プログラム、認定研修会、5つの共催セミナーにより構成されている。シンポジウム1「未来の歯科保存学およびその臨床を担う後進の育成」では、鳥井康弘氏(岡山大)を座長として、井上 哲氏(北大)、鳥井氏、野田 守氏(岩手医科大)、田上順次氏(医歯大名誉教授)による講演が行われた。田上氏は、大学院での研究の魅力は、大学院修了時の論文発表時点において世界トップの研究を行っていることだと学生に伝えていると語った。

 シンポジウム2「離島歯科巡回診療の現状と将来」では、南 弘之氏(鹿児島大)を座長として野口 隆氏(鹿児島県くらし保健福祉部保健医療福祉課)、野口勇人氏(鹿児島県歯科医師会地域保健課)、南氏により、多くの有人離島を有する鹿児島県の、歯科巡回診療車「こじか号」を用いた離島歯科巡回診療体制についての講演が行われた。

 教育講演では、佐野英彦氏(北大教授)の「四半世紀を超えたMicrotensile bond strength test」をはじめとして、菅谷 勉氏(北大教授)の「垂直歯根破折の早期診断」、山内モニカ氏(北大准教授)の「Developmental defects of enamel – an adhesion challenging」、斎藤隆史氏(北海道医療大教授)の「次世代齲蝕治療法開発へ向けた象牙質再石灰化・再生技術の展開」など、さまざまな視点から有意義な講演が行われた。

 なお、次期2021年度秋季日本歯科保存学会学術大会(155回)は「歯科保存学―異分野との和み―」をテーマに、きたる10月28日(木)から11月10日(水)に野杁由一郎氏(新潟大)を大会長として、Web配信にて開催される予定である。