さる7月15日（木）、口腔内スキャナーに関するWebセミナー「ちゃんとスキャンできていますか?～誰でも速くキレイにスキャンできる方法を教えます～」（3Shape Japan合同会社主催）が開催され、窪田　努氏（京都府開業）が講演を行った。

　本Webセミナーは、これから口腔内スキャナーを導入しようと考えている歯科医師、および導入して間もない歯科医師を対象とするもので、窪田氏はまず、口腔内スキャナーを用いた印象採得のデジタル化がもたらす種々の利点を挙げた。そのうえで、口腔内スキャナー自体はデジタル機器ではあるものの、これを動かすのは人の手によるアナログ作業であり、その精度には技術格差が生じるため、だれもが簡単に精密な印象が採れるわけではないことを説明した。

　次に、口腔内スキャナーによる印象採得データに求める精度としては、その採得データを3Dプリンターで印刷した際に、従来の石膏模型と同等の役割を果たすレベルであることが望ましいとして、そのようなデジタル印象採得のために知っておくべき口腔内スキャン特有の注意点を語った。さらに、3 Framework Scanと名付けた窪田氏が考案の、スキャナーの歯面への当て方や動かし方のテクニックを紹介した。

　なお、3Shape社によると、本Webセミナーは同社のWebセミナー用サイトから登録を行うことで、オンデマンド視聴が可能とのこと。また、きたる8月19日（木）には丸尾勝一郎氏（東京都開業）を演者に迎え、「TRIOS4を用いた新しい検査とコンサルテーション～う蝕検知機能の活用法から院内環境整備まで～」と題して、口腔内スキャナーに関する講演が再度行われる予定。さらに、窪田氏は、今秋に今回の講演内容を含めたMOOK書籍『誰でも速くキレイに撮れる口腔内スキャナー～ちゃんとスキャンできていますか？～』（仮題）を小社より刊行予定で、デジタル歯科をテーマとしたよりいっそうの活躍が期待される。