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2022年1月26日

ケーオーデンタル株式会社、Webセミナーを開催

中村昇司氏が「口腔内スキャナーはじめて講座」のテーマでWeb講演

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 さる1月26日(水)、中村昇司氏(東京都開業)によるWebセミナー「口腔内スキャナーはじめて講座」(ケーオーデンタル株式会社主催、クインテッセンス出版株式会社共催、デンツプライシロナ株式会社協賛)が開催され500名以上が視聴した。なお、本セミナーは、中村氏の同タイトルの書籍『口腔内スキャナーはじめて講座』の内容をベースに行われた。

 中村氏は冒頭、口腔内スキャナー(以下、IOS)との出会いを紹介。大学院時代でのCERECシステム(シーメンス社〔当時〕、現・デンツプライシロナ社)導入が運命の出会いであったと述べ「患者さんの歯を守りたい、丈夫で長持ちする修復物をセットしたい」という治療コンセプトを振り返った。

 また、CEREC Primescan(デンツプライシロナ社)の導入メリットには、人為的なエラーの確認が容易であることや、データがバーチャルモデルで残ることを挙げつつ、今後の時代の変化に対応できる可能性を秘めていることを最大の強みとして強調した。そして導入の際には、けっして安価な機材ではないため、院内完結型をはじめ適応症の選択など、各歯科医院に適した方針を明確にしたうえで導入することを推奨した。

 次に、CEREC Primescanで印象採得を行う際のコツについて「画面ではなくカメラに注目しスキャンパスに沿って撮ること」と述べ、その後画面を確認し足りない部分を補うことで過不足なく撮影できると説明。また、スキャンパスは臼歯部からスタートすることや、歯とIOSの距離を一定に保つなどの基礎を大切にしつつも、「口腔内の状況はデータと完全に一致するものではないため、症例や状況に応じて臨機応変に対応することが重要」とわかりやすく解説した。

 最後に、歯科技工士や歯科衛生士との連携の重要性についてふれ、歯科技工士から寄せられる要望の代表の1つとしてマージンラインの明瞭化を挙げるとともに、クリアランスの不足・マージン設定ミスなど自身の失敗談を供覧。最重要事項には適合性を挙げ「理にかなった形成がトラブルをなくすコツ」と主張し、歯科技工士との関係性の構築およびラボとの連携の大切さを繰り返し強調した。歯科衛生士との連携については、さまざまな器具・機材を使用することから、適切な準備をしたうえで1つひとつの手順の意味を的確に理解することがスピーディーかつエラーのない治療の必要条件とし、「実現には歯科衛生士の協力や理解が不可欠である」と述べ、講演を締めくくった。
 
 なお、きたる2月9日(水)20時より、高野琢也氏(茨城県開業)、松井徳雄氏(東京都開業)を招聘し、WEBINAR#18「根面被覆術の術式選択」(クインテッセンス出版主催)をテーマに開催予定である。申し込みはこちらから。