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2022年4月10日

株式会社モリタ、2022モリタ友の会 クリニカルチャー講演会を開催

口呼吸に関連した内容で、岡崎好秀氏、堀田 修氏がそれぞれの見地から講演

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 さる4月10日(日)、大田区産業プラザ(東京都)において、2022モリタ友の会 クリニカルチャー講演会(株式会社モリタ主催)が、岡崎好秀氏(国立モンゴル医学・科学大客員教授、元岡山大講師)、堀田 修氏(医師、堀田修クリニック)を招聘し、口呼吸にまつわる内容で開催された。

 まず、岡崎氏が「なぜ口呼吸が増えるのか? こどもの口はふしぎがいっぱい」と題して登壇。子どものう蝕はたしかに減ったが、はたして昔描いた理想の口腔が現在の子どもたちにもたらされているのかと、冒頭で参加者に投げかけ講演がスタートした。現在、ディープバイトや狭い歯列、低位舌などの問題のある子どもが少なくないが、口呼吸や口腔機能低下の背景には、現代の口遊びの減少や軟化した食事、発達段階における適切な機能の習得がなされていないことなどがあると解説。口唇や舌を使う食事や口遊びなど能動的に口を使うことが重要であるとした。このほか、鼻呼吸や唾液にもふれ、全体をとおして口腔機能の重要性を説いた。

 続く堀田氏は「万病のもと慢性上咽頭の治療とセルフケア」と題して登壇。上咽頭とは、軟口蓋の裏側に位置し、口腔からは目視できない部位であるが、上咽頭の状態が悪化する要因の1つに口呼吸があると説明。上咽頭の治療およびセルフケアとしてEAT(上咽頭擦過療法)と鼻うがいを挙げ、それぞれの効果について詳説した。また上咽頭の付近には迷走神経があり、EATは迷走神経にもよい刺激となって、さまざまな不調の改善につながるとした。

 なお本会の冒頭では、サプライズゲストとして今井一彰氏(医師、みらいクリニック)が登場。演者紹介の際に、お二人について語ったほか、講演後の質疑応答時にも登壇し、鼻呼吸および鼻うがいの大切さを強調した。