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2022年5月11日

クインテッセンス出版株式会社、第22回WEBINARを開催

三好俊太郎氏、辺見浩一氏が「若手症例から導くエンド成功のポイント」のテーマでWeb講演

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 さる5月11日(水)、三好俊太郎氏(東京都勤務)、辺見浩一氏(東京都開業)によるWEBINAR #22「若手症例から導くエンド成功のポイント」(クインテッセンス出版主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。本セミナーは「ザ・クインテッセンス」2022年3月号に掲載された連載MY FIRST STAGEの内容をベースに行われた。

 三好氏は、「上顎左側第一大臼歯近心頬側根の根管口発見に苦慮した1症例」と題して講演。氏はまず、タイトルの症例を示したうえで術前所見や診査項目、自身の行った処置を供覧。近心頬側第二根管(MB2)出現率や位置について文献を示しながら、MB2を見つけるポイントや歯質を切削する際の注意点について説明した。また、X線写真の読影不足や、MB2は前医で触れられていないという先入観から、近心頬側第一根管(MB1)を発見できなかったことに言及し、反省と考察を述べ自身の課題を分析した。

 続いて、辺見氏が「若手症例から導くエンド成功のポイント」と題して講演。三好氏の症例から考察する3つのポイント(1)MB2をどう扱う?、(2)根管にファイルを入れる前にできること、(3)症例を検討することの大切さ――の項目に分けて解説した。特に「根管の位置を把握したうえで切削すること」およびそのための術前のCBCT診査の重要性について強調。また、根管形成の最重要項目にはストレートラインアクセスを挙げ、過剰切削によってストリッピングを起こす恐れのあるデンジャーゾーン(歯根の内湾)を避けることや、根管口をセーフティーゾーン(歯根の外湾)にシフトすることで安全な拡大が可能になることなど、豊富な臨床経験を披露した。最後は、「症例の記録を残し人に伝える、そして皆で検討することで新たな学びが得られる」と学習するうえでの心構えについてセミナー参加者にアドバイスを送った。

 講演後の質疑応答は、三好氏が回答を行い辺見氏が補足する形で進行。三好氏の臨床に対する熱意とフレッシュさが溢れるとともに、辺見氏によるわかりやすいフォローアップがあいまって盛会となった。

 なお、次回のWEBINAR #24は、WEBINAR #21「保険のエンドを極める」(牛窪敏博氏)およびWEBINAR #23「保険のペリオを極める」(大月基弘氏)の両セミナー受講者限定で、きたる6月1日(水)、牛窪建介氏、牛窪敏博氏、大月基弘氏(いずれも大阪府開業)を招聘し、「保険のエンド・ペリオを極める」をテーマに開催予定である(受講料無料)。申し込みはこちらから。WEBINAR #23「保険のペリオを極める」の振り返り視聴は2022年6月3日(金)まで。