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2022年5月19日

第60回日本小児歯科学会大会、2大会ぶりに現地でも開催

「心をつなぎ支えよう、子どもたちの明日を」をテーマに

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 さる5月19日(木)、20日(金)の両日、幕張メッセ国際会議場(千葉県)およびWeb配信のハイブリッド形式にて、第60回日本小児歯科学会大会(白川哲夫大会長、新谷誠康理事長)が「心をつなぎ支えよう、子どもたちの明日を」をテーマに開催され、1,500名を超える歯科医師、歯科衛生士らが参加した。

 初日の大会長講演「ポストコロナに向けての小児歯科」では、白川大会長(日大教授)が、新型コロナウイルスの感染者数の推移を提示し、重症者が減り来年度も同大会を開催できるようになることを望むと冒頭述べた。その後、歯科医師の責務として「医療事故防止と適切な事故対応」と「感染予防対策」を挙げ、後者に関しての知識と経験はコロナ以前よりも身についているが、前者に関しては実習や患者数制限などの影響で若手歯科医師や学生らの経験が不足しているのではないかとした。そのため、今後は医療事故防止などに力を入れていく必要があると述べた。さらに、過去の小児歯科治療における死亡事故を振り返り、事故予防のための基本事項や、ハイリスク児における対応のポイントなどを解説した。

 本大会ではこのほか、60周年記念大会企画講演「長期化するコロナ禍で子どもたちをどう支えるか」や認定歯科衛生士認定更新必須研修セミナー「ポストコロナにおける子どものお口ぽかんの今後を考える」などコロナに関連した講演から、「口唇口蓋裂治療」「アレルギー疾患」など幅広いテーマで講演が行われた。また、JSPP(全国小児歯科開業医会)による企画講演も組まれ、居波 徹氏(京都府開業)が「小児歯科に携わる歯科医師として“早期治療”をどの様に考え実践するのか?」と題してⅡ級不正咬合、拡大治療、反対咬合の3つの観点から話を進めた。論文や患者アンケートなどから得た知見も織り交ぜながら早期治療のメリットやデメリットなどについて解説した。

 久しぶりの現地開催で、会場の外では再会を喜ぶ参加者の姿が多く見られた。