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2022年7月14日

神奈川県歯科医師会、資生堂化粧療法講座を開催

歯科衛生士ら18名が受講し盛況となる

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 さる7月14日(木)、神奈川県歯科医師会館において、資生堂化粧療法講座「ADL向上のための整容講座(ベーシックコースⅠ、Ⅱ)」が開催され、18名の歯科衛生士らが参加した。

 冒頭、又吉誉章氏(神奈川県歯科医師会常任理事)による挨拶が行われ、「化粧療法と歯科をあわせて患者さんのために活用していただきたい」と参加者らにメッセージを送った。

 その後、成田美由紀氏(資生堂ジャパン株式会社ソーシャルエリアパートナー)を講師に迎え、資生堂化粧療法講座「ADL向上のための整容講座(ベーシックコースⅠ、Ⅱ)」が行われた。講座では、高齢者のQOL(Quality of Life:生活の質)やADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)を向上する化粧療法について座学のみならず、受講者らの顔面でみずから化粧療法を実践しながら進められた。

 資生堂化粧療法では、高齢者にも使いやすい専用のスキンケア用品とメイクアップ用品が用意されている。まず受講者らは全員メイクを完全に落とし、化粧水と乳液が1本となった専用のスキンケア用品や、肌の色をコントロールするUVカット機能のあるクリームを使用して下地を整えた。この際、スキンケア用品のボトルの蓋を開ける動作やクリームを肌に塗る動作によって腕の筋力アップのトレーニングになり、ADLが向上するエビデンスがあることが説明された。また、パウダーファンデーションを肌にのせていく際にはリズムを取りながら行うことで、高齢者にもわかりやすいパフの動かし方などを学んでいた。

 スキンケアを行う際に触れる箇所が唾液腺付近であることから、歯科においては特に化粧療法の「口腔機能の向上(唾液分泌量が増加)」が、口腔ケアの説明をするうえで患者さんとのコミュニケーションのきっかけとなる。また、歯科医院で化粧療法が行われることで外出頻度が向上し、高齢者のフレイル予防や自立支援にもつながることがわかっており、超高齢社会の地域共生においてもさまざまな効果が期待されている。

 神奈川県歯科医師会では、今後も継続的に会員向けの化粧療法講座の開催が予定されている。