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2022年9月12日

(一社)日本歯科医学会連合、令和4年度 国際活動委員会フォーラムを開催

「そうだ留学、しよう!~逆転の発想! 日本人だからこそ留学しよう~」をテーマに

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 さる9月12日(月)、令和4年度国際活動委員会フォーラム(一般社団法人日本歯科医学会連合主催)が「そうだ留学、しよう!~逆転の発想! 日本人だからこそ留学しよう~」をテーマにWeb開催された。本フォーラムは、海外留学を経験した先生から具体的なエピソードや留学に役立つメッセージなどのフィードバックを受けられる機会を設けることで、学会会員の国際化や若手構成員のグローバル化を後押しすることを目的に企画されたもの。

 開会後は、冨士谷盛興氏(国際活動委員会委員長、愛院大)の司会進行のもと、住友雅人氏(日本歯科医学会連合理事長)による挨拶が行われた。住友氏は挨拶の中で「情報社会の今、日本にいてもさまざまな情報が入ってくるだろう。しかし、留学経験者のエピソードを参考に、現地で学ぶことの意義や新しいことを学ぶ姿勢の大切さを再確認してもらいたい。そして、自身の留学を有意義なものにするとともに、留学経験を自身の大きな財産としてほしい」と激励の言葉を贈った。

 その後は、第1部「留学経験者のご講演」では4名の演者による講演が行われた。以下、演者と講演タイトルを示す。

・「バラ色ばかりではない、しかし価値ある人生の転機を与えてくれる」米山武義氏(静岡県開業)
・「双子連れ留学体験記~ハンディがあってもなんとかなる!?」樋田京子氏(北大大学院歯学研究院口腔病態学分野血管生物分子病理学教室教授)
・「ゼロから始める留学」小柳裕子氏(日大歯学部歯科麻酔学講座准教授)
・「Step to Giant Leap! 留学の一歩が世界を変える」前川祥吾氏(医歯大大学院医歯学総合研究科生体支持組織学講座歯周病学分野助教)

 演者らより、自身が留学に臨んだ背景や留学先で感じたこと、苦労したこと、得られた経験などが中心に語られた。なかでも、樋田氏の双子を抱えての留学であったことから夫と二人三脚で子育てと研究を行っていたことや、子どもを預けられる時間しか働けないなか、周りのworking parents(仕事をもつ父親、母親)の協力によって子育てと研究との両立が実現できたエピソードなどが印象的であった。

 続いて、第2部「パネルディスカッション」は、第1部で登壇した演者4名に国際活動委員会の保坂啓一氏(徳島大)、吉川一志氏(大歯大)、峯 篤史氏(阪大)、友田篤臣氏(愛院大)をパネリストに加えて行われた。「留学未経験者に留学したいと思ってもらうにはどのようにしたらよいか」という議題に対し、米山氏は、「あの先生が研究している世界に飛び込みたい」と思えるような尊敬できる先生を見つけ、教室内で留学について前向きな意見交換ができる雰囲気をつくることを挙げた。小柳氏からは、留学しやすい環境を整え、帰国した後の就労先のサポートまで充実させる必要性が強調された。引き続き、「若手の先生や歯学部生に対する留学前のアドバイス」の議題では、前川氏より、「日本人として日本の歴史や伝統文化、遺産を知り、日本の文化を伝えられるようにしておくこと」という経験者ならではの助言が贈られ、盛況となった。