2009年2月1日掲載

約700名の参加者を集め盛大に

<font color='green'><b>第33回北九州歯学研究会発表会開催</b></font>

<font color='green'><b>第33回北九州歯学研究会発表会開催</b></font>
 さる2月1日(日)、九州大学医学部百年講堂(福岡県)にて、第33回北九州歯学研究会発表会(下川公一会長、福岡県開業)が、歯科医院の経営基盤と治療の質「歯科医療の過渡期の中で」と題するテーマのもと、約700名の参加者を集めて盛大に開催された。  午前中に行われた会員発表では、新人発表3題、個人発表2題が行われた。5題の発表とも、ベーシックに基づいたレベルの高い治療がなされているとともに、患者さんを第一に考えたうえで医療の本質がとらえられており、研究会の奥深さが感じられた症例と講演スタイルであった。 演題・演者(いずれも福岡県開業)は以下のとおり。 ○新人発表 「補綴修復後の長期的な維持・安定を目指して」桃園貴功氏 「フルマウスリコンストラクションに挑戦して」中島稔博氏 「歯周形成外科への取り組み」中野宏俊氏 ○個人発表 「Experience & evidence based endodontics−先人に習った技術を考える−」甲斐康晴氏 「Experience & evidence based periodontal surgery−先人に習った技術を活かす−」白石和仁氏  また、甲斐氏、白石氏の講演では、歯の保存の重要性についても繰り返し述べられ、安易な抜歯に警鐘を鳴らした。  午後からは、発表会のテーマに掲げられたシンポジウム・歯科医院の経営基盤と治療の質「歯科医療の過渡期の中で」が行われた。プランナーに下川氏、シンポジストとして、上野道生氏、高島昭博氏、榊 恭範氏、大村祐進氏、桃園氏、倉富 覚氏(福岡県開業、大村氏のみ山口県開業)が登壇した。  会場では、経営を安定させながら、なおかつ治療の質も高いレベルで維持していくという、難しい問題について、開業数年の30代若手から開業数十年のベテラン歯科医師までの各立場からの講演と聴衆と一体となったディスカッションが行われた。そして、治療の質と経営の双方を満たすには、「確かな歯科医療技術」「患者さんに治療の意図を理解してもらえる信頼関係」「スタッフの充実をはじめとした医院の総合力」のどれもが必要であるとまとめられた。また、下川氏は「歯科医師会が行政や国民にもっと歯科医療の本質をアピールし、一生懸命努力する若手歯科医師が報われる歯科界に」と強く訴えた。

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