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2023年3月26日

The Bonds of HOKKAIDO Dental Study Clubs 2023 第4回講演会開催

元北海道大学診療教授の野谷健一氏および野谷健治氏を招聘し、会場に270名を集める

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 さる3月26日(日)、北海道歯科医師会館(北海道)において、The Bonds of HOKKAIDO Dental Study Clubs 2023第4回講演会が、会場に270名の参加者と協賛企業35社を集めて盛大に開催された。

 本会は北海道を拠点に活動を行っている、NOP・NOS、日本臨床歯科学会北海道支部(北海道SJCD)、Team SAM、ITI Study Culb北海道、北海道口腔医療研究会、札幌臨床歯科研究会、DC21北日本支部、北海道CEREC Club、函館DASH、北海道顎顔面矯正勉強会、IPOI学会北海道支部の計11のスタディグループによる合同講演会で、千葉豊和氏、市岡千春氏、高橋徹次氏、太田祥一氏、柳 智哉氏、森山雅史氏、吉澤琢真氏(いずれも北海道開業)が発起人となり、今後成長していく道内の若手歯科医師およびパラデンタルスタッフ、歯科技工士に刺激を与えること、また北海道の歯科界のさらなる発展を目的に2017年に設立されたもの。コロナ禍によりなかなか参集がかなわなかったが、2019年9月の第3回講演会以来、実に3年半ぶりの開催となった。

 今回は午前に特別講演2題、午後に6スタディグループによるケースプレゼンテーションが行われた。以下に演題および演者(開業地あるいは所属スタディグループ)を示す。

特別講演 座長:市岡千春氏、太田氏
特別講演Ⅰ「インプラントに関連した上顎洞炎への対応」野谷健一氏(元北大診療教授)
特別講演Ⅱ「下顎偏位など咬合問題を有するⅡ級咬合症例への欠損補綴 ―咬合再建に向けた診断と治療について―」野谷健治氏(元北大診療教授)

スタディグループ発表(前半) 座長:千葉氏、北所弘行氏(北海道開業)
「リスクコントロールを軸にした全顎的な総合診療の実際と可能性」福田幹久氏(函館DASH)
「補綴スペースの消失を伴う咬合崩壊症例への対応」関口孝浩氏(NOP・NOS)
「外傷力としての咀嚼力に対応したケース」菅原哲夫氏(札幌臨床歯科研究会)

スタディグループ発表(後半) 座長:高橋氏、柳氏
「咬合崩壊症例におけるインプラント治療のマネージメント」須田善行氏(北海道SJCD)
「子どもたちの明るい未来を考える顎顔面矯正治療とは」岩寺信喜氏(北海道顎顔面矯正勉強会)
「重度歯周炎患者に対する治療戦略」市岡勇輝氏(北海道口腔医療研究会)

 スタディグループ発表は、基本的に20分の発表と10分の質疑応答の計30分で構成され、質疑応答に長く時間を割き、活発な意見交換がなされていた。今回は咬合崩壊症例など全顎的な再建が必要となるケースが多く供覧されたものの、所属するスタディグループによってアプローチが大きく異なることが示され、本会ならではの多岐にわたる検討・考察が展開された。また、日々研究が進み確度の高い治療方法が提案される一方、これからは今までにも増して患者の希望する治療を行うことや、本人に納得してもらうことが歯科臨床において重要になることが認識された。

 次回のThe Bonds of HOKKAIDO Dental Study Clubs 2024 第5回講演会は、きたる2024年9月頃に中村社綱氏(熊本県開業)を招聘して開催される予定である。