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2023年8月5日掲載

Oded Bahat氏が、インプラント再建の長期予後や顎顔面の成長観察について講演

オッセオインテグレイション・スタディクラブ・オブ・ジャパン(OJ)、2023年年次ミーティング開催

オッセオインテグレイション・スタディクラブ・オブ・ジャパン(OJ)、2023年年次ミーティング開催
 さる8月5日(土)、6日(日)の両日、一橋講堂(東京都)において、オッセオインテグレイション・スタディクラブ・オブ・ジャパン(以下OJ、松島正和会長)2023年年次ミーティングが「骨造成後の長期経過症例から、これからの骨造成の在り方を考える」をテーマに、参加者256名を集めて開催された。

 初日の午前は、今年の2月に開催されたOJミッドウィンターミーティングにて選出された6名の演者による会員発表が行われ、佐藤洋司氏(秋田県開業)、池岡 岳氏(大阪府開業)、町田真吾氏(東京都開業)、小倉嘉弘氏(広島県開業)、地川弘一氏(東京都開業)、工藤 求氏(東京都開業)がそれぞれ講演した。会員発表では咬合再構成や、矯正治療とインプラントの埋入時期などについて論じられた。

 午後は正会員コンテストが行われ、高田智史氏(愛知県開業)、笹部雅大氏(歯科技工士、デンテックインターナショナル)、谷尾和正氏(大阪府開業)、諸隈正和氏(千葉県開業)が登壇し、新しいインプラント待時埋入の可能性、デジタルデンティストリー、インプラント治療を応用した下顎位と咬合再構成などのテーマで講演した。その後、上野大輔氏(広島県開業)によるクリニカルリサーチ報告が行われ、臨床研究のフローチャートや研究採択の基準について詳説された。シンポジウム1「骨造成 part 1」では、日高豊彦氏(神奈川県開業)、山田陽子氏(東京都開業)、根本康子氏(東京都、茨城県開業)の3名が登壇。ここでは、主に骨造成や骨造成材料について論じられた。

 2日目の午前は、シンポジウム2「骨造成 part 2」が行われた。シンポジウム2ではOded Bahat氏(米国開業)、石川知弘氏(静岡県開業)、堀内克啓氏(奈良県開業)の3名が講演。インプラント再建に関連する長期予後と合併症、三次元的な骨再生、歯槽堤増生法のガイドラインについて語られた。

 午後には、丸川恵理子氏(医歯大)による特別講演「骨造成・顎骨再生治療の変遷と今後の展望」が行われた。丸川氏は骨造成、顎骨再生治療の変遷を示したのち、さらに自家骨採取を減らし、より低侵襲な手術にしていくことが今後の課題だと述べた。

 続いて、招待講演にてBahat氏が「Observation And Solutions For Cranio-Facial Growth, Surgery in the 4th Dimension」の演題で登壇し、30年の長期症例の変化などを示して頭蓋変化の影響を低減できる術式の可能性を解説した。

 別ホールでは、藤波 淳氏(神奈川県開業)、宮下まりこ氏(日本歯科厚生協会)、関 錦二郎氏(歯科技工士、関錦二郎商店)、宮崎恵子氏(歯科技工士、デンテックインターナショナル)、北原文子氏(歯科衛生士、フリーランス)、伊藤彰規氏(歯科技工士、奥田歯科医院)、鬼頭寛之氏(歯科技工士、CURA ESTHETIC DENTAL CENTER)、阿部田暁子氏(歯科衛生士、浅賀歯科医院)によるコ・デンタルセッションが行われた。なかでも、宮崎氏は情報共有のために歯科衛生士・歯科技工士のコミュニケーションチャートを作成し、審美性と清掃性の両方のバランスがとれるように補綴物の調整を重ねたことについて、実際の症例を示しながら説いた。

 最後に、OJアワードが諸隈氏に授与され、副会長の金成雅彦氏(山口県開業)による閉会の挨拶があり、盛況のうちに終了した。

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