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2024年1月28日

株式会社WIERO、The Implant Japanを開催

歯科医師7名が登壇し、前歯部審美インプラントのハウツーに特化した講演が行われる

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 さる1月28日(日)、品川シーズンテラスカンファレンス(東京都)において、The Implant Japan~前歯部審美インプラント~(株式会社WIERO主催)が約170名の参加者を集めて開催された。

 本会はインプラント治療のハウツーに特化したセミナーで、今回は前歯部審美インプラントについて明日からの臨床に活かせるような内容を、若手・ベテランの歯科医師7名が語った。以下に演題と概要を示す。

(1)「前歯部審美インプラントとは」浅賀勝寛氏(埼玉県開業)
 浅賀氏はインプラントを埋入する時期、治療オプション、埋入ポジションが重要だとして、エビデンスとなる論文を提示しながら自身の検査・診断の仕方について詳説。そして、前歯部の水平的歯根破折歯にインプラント治療を行い、審美性の回復を行った症例などを供覧した。

(2)「単独歯インプラントの簡易的リスク評価」井汲玲雄氏(群馬県開業)
 本演題ではインプラントの成功基準やスマイルの3タイプ、単独歯インプラント修復における歯間乳頭欠損の3つのリスクファクターとして歯冠形態、両隣在歯の骨レベル、フェノタイプがあるとして解説。歯間乳頭減少の理由としては組織吸収と外科的侵襲の2つを示し、前者の場合は抜歯即時埋入+CTG(結合組織移植術)を行い、後者の場合、頬側骨が薄ければ抜歯器具ベネックスを用いるとした。そして、前歯部のインプラント治療において、できるだけ外科的侵襲を減らしつつ歯間乳頭の再建を行った症例を供覧した。

(3)「インプラント治療における硬・軟組織マネージメント」小川雄大氏(東京都開業)
 小川氏は、できるだけ天然歯を残すことが重要であり、抜歯するのであれば歯根を有効活用するべきだと述べた。そして、骨補填材やメンブレンについてもふれ、自身は自家骨+異種骨(1:1)、Tiハニカムメンブレンを用いているとした。また、大規模なGBR(骨再生誘導法)を行ったときの手術動画を供覧しつつ、骨膜の切開や縫合などの仕方を解説した。

(4)「審美エリアにおける抜歯後即時インプラント埋入のhow to」奥田浩規氏(兵庫県開業)
 本演題では、まず前歯部のインプラント治療症例を供覧しながら、抜歯周囲組織の状態を確認するべきだと説き、望ましい唇側骨の状態やサブジンジバルカントゥアの角度などを詳説。また、2歯連続欠損における歯間乳頭の消失の問題についても説明し、上顎前歯部インプラント治療時には歯間乳頭の再構築は難しいが、治療法として2種類のCTG(頬側には口蓋からの、乳頭直下には上顎結節からの結合組織)を用いて周囲組織/歯間乳頭の温存を図るとした。

(5)「失敗症例と成功症例から考察する審美エリアインプラント治療」橋村吾郎氏(神奈川県・東京都開業)
 橋村氏は単独歯インプラント埋入症例を供覧し、必ずインプラントポジションを確認して確実に配置することが重要だと強調した。また、他院で埋入したインプラントのリカバリー症例を挙げ、インプラントを抜去して再度適切な位置に埋入し、かつCTGも行いボリューム回復を行ったとした。

(6)「矯正治療を用いた前歯部インプラント治療戦略」丹野 努氏(栃木県開業)
 本演題では、オルソインプラントセラピー(矯正+インプラント治療)における治療ゴールや、自身の考える低侵襲治療のほか、インプラント周囲組織の状態による予知性および低侵襲の分類などについて説明。そして、矯正治療後にインプラントを埋入した症例や、8歯欠損症例(QDI 2024年1号掲載)を供覧した。

(7)「審美領域のインプラント治療 Methods & Strategies」中田光太郎氏(京都府開業)
 中田氏は、審美インプラント治療を手がけていくきっかけとなった症例を供覧し、歯科医師の仕事は患者の笑顔をつくることだと実感したエピソードを語った。治療の順番として、組織の保存を第一に、そして硬組織の評価、次に軟組織、最後に補綴形態という順番で考えるべきだとした。そして、硬組織造成においてはソーセージテクニックをうまく使うべきだと説いた。

 主催者が30代ということもあり若手が多く参集し、興味深そうに講演に聞き入っていた。最後に浅賀氏が閉会の挨拶を述べ、熱気に包まれたまま盛会裏に終了した。