Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2024年2月12日

日本歯科衛生士会、令和5年度歯科衛生推進フォーラムを開催

歯科衛生士の専門性について意見交換がなされる

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

 さる2月12日(月)、ステーションコンファレンス東京(東京都)において、公益社団法人日本歯科衛生士会(吉田直美会長)による令和5年度歯科衛生推進フォーラムが開催され、都道府県歯科衛生士会の関係者らが参集した。

 本フォーラムは、「少子高齢化の進展や疾病構造の変化にともなう歯科保健医療ニーズの変化に対応し、効果的な地域歯科衛生活動を実践するため、厚生労働行政および保健医療福祉の動向に対応した知識・技能の習得を図るとともに、地域歯科衛生活動の指導者育成に寄与する」ことを目的に開催されている。当日は委員会のメンバーのみならず厚生労働省の関係者が演者として招聘され、本年は診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬の同時改定(トリプル改定)が行われることもふまえ、国の歯科保健医療の方針や施策の情報共有、そして歯科衛生士に期待されている役割などについて意見交換がなされた。

 開会後、小嶺祐子氏(厚生労働省保険局医療課歯科医療管理官)より「歯科保健医療の動向」と題する講演が行われた。冒頭、小嶺氏は診療報酬改定に至るまでの流れを解説するとともに、骨太の方針に年々歯科に関する記載が増加していることにふれ、歯科に対する期待が高まっていることをアピールした。また、令和6年度診療報酬改定について詳説し、なかでもリハビリテーション、栄養管理、口腔管理との連携が重要なテーマとして議論が進められていることを受け、歯科診療報酬においても歯科衛生士による口腔衛生管理や口腔機能管理の重要性が注目されていることを強調した。

 その後は、吉田直美氏より「歯科衛生士の現場から歯科衛生士の専門性を考える」と題する講演が行われ、「歯科衛生士の専門性の検討は歯科医療従事者のためではなく、国民のための制度整備である」ことが強調された。その後は座長を務め、各委員より6題の発表が行われた。以下に演題および演者を示す。

・「病院に勤務する歯科衛生士の専門性」大屋朋子氏(病院委員会委員)
・「診療所勤務の歯科衛生士として」武藤智美氏(診療所委員会委員長)
・「行政歯科衛生士に求められるスキルとは」長 優子氏(地域歯科保健委員会委員長)
・「在宅療養者の口腔健康管理」村西加寿美氏(在宅・施設口腔健康管理委員会委員長)
・「臨床・臨地実習の現在」鈴木 瞳氏(教育養成委員会委員)
・「今後の日本歯科衛生学会での取り組みについて」吉田幸恵氏(日本歯科衛生学会学会長)

 各委員会委員より、疾病構造の変化に対応していくための医科歯科連携の推進や訪問診療の需要の増加をはじめとする現状の課題において、国の整備指針をふまえながら歯科衛生士に期待される役割とともに、求められている専門性や今後の展望について講演がなされた。なかでも吉田幸恵氏は、日本歯科衛生学会として歯科衛生士独自の専門性について根拠をもって内外に示していくことの重要性を強調し、学会における専門分科会の立ち上げを支援する形で専門歯科衛生士制度の確立を図る方針を示した。

 最後の質疑応答では、日本歯科衛生士会の組織率の課題や歯科衛生士の専門性を国民に認めてもらうための基盤整理としての歯科衛生士の大学教育の充実など、問題提起や意見交換がなされ、盛会となった。