2009年5月31日掲載

「連携歯科医療の実際(チームアプローチ)」をテーマに

<font color='green'><b>第8回日本矯正歯科協会(JIO)学術大会</b></font>

<font color='green'><b>第8回日本矯正歯科協会(JIO)学術大会</b></font>
 さる5月31日(日)、アルカディア市ヶ谷(東京都)において、第8回日本矯正歯科協会(JIO)学術大会(深町博臣会長)が100名近くの参加者を迎えて開催された。  医療を取り巻くさまざまな諸問題に対するリスクマネジメントの観点から植松浩司氏(あすか総合法律事務所)、診療各科が学際的に連携しあう連携歯科医療(インターディシプリナリーアプローチ)の観点から土屋賢司氏(東京都開業)が講演した。  植松氏は医事紛争をこじらせないようにするためには予防がもっとも重要であるという。the Quintessence誌での連載(2008年1~12月号)と同じく、医事紛争の予防を疫学での予防のように「一次予防」「二次予防」「三次予防」の3段階に分けて、各ステップのポイントを解説した。  土屋氏は、補綴医・矯正医・歯周病医・歯科技工士が各々専門分野より連携して治療に取り組むことで、高次元の治療が可能になると述べた。矯正後に上顎前歯の正中線の微妙な変更が必要になってしまった患者に対して、補綴医が口蓋側の咬合を変えないでラミネートベニアで唇側の正中を調整して解決した症例、矯正後に歯列は整列したのに前歯の切縁が傾いて満足を得られなかった患者に対して、補綴医がラミネートベニアで歯冠形態を調整して解決した症例、などをあげて、補綴医と矯正医の連携ケースを示した。

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