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2009年10月31日

■第26回日本障害者歯科学会総会・学術大会開催

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 さる10月31日(土)、11月1日(日)の2日間、名古屋国際会議場(愛知県)において、第26回日本障害者歯科学会総会・学術大会(石黒 光大会長、森崎市治郎理事長)が、「地域で生活支援型の口腔メンテナンスを」を大会テーマに盛大に開催された。

 初日には、まず特別講演として「これからの地域療育のあり方」が行われ、高橋 脩氏(豊田市こども発達センター・センター長、精神科医師)が登壇。障害者をとりまく地域療育(発達支援)の変遷を供覧するとともに、今後の取り組みとして、総合性・継続性・一貫性を備えた療育システムや、障害児への直接的な支援(障害の早期発見・早期療育、母子療育など)、間接的な支援(システム運営、人材育成など)などの必要性を説いた。

 2日目に行われた教育講座「障がいの受容と歯科保健支援―自閉症者の母として歯科衛生士に望むこと―」では、溝口理知子氏(豊田市こども発達センターのぞみ診療所主任)が、自閉症児の療育に母親としてかかわった経験から、母子支援や歯科保健支援についてライフステージごとに解説を行った。悩みながらも自閉症児を育て、勇気と希望に満ちた経験談に、涙を流しながらもメモをとる参加者の姿があった。

 この他、愛知県歯科医師会共同企画シンポジウムや愛知県歯科衛生士会共同企画シンポジウム、市民公開フォーラム 、日韓交流シンポジウム、一般演題(口頭発表、ポスター発表)など、多数の講演・発表が設けられた。総じて、地域連携や障害者の高齢化、人材育成、患者のニーズなどがキーワードであった。どの会場にも多くの参加者が集まり、障害者歯科への関心の高さがみられた。