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2010年1月17日

第19回ライオンNewYearセミナー開催

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 さる1月17日(日)、津田ホール(東京都)において、第19回ライオンNewYearセミナー(財団法人ライオン歯科衛生研究所主催)が「ライフステージから見た健口美~歯科衛生士は生涯を通したお口のアドバイザー~」をテーマに開催され、会場には定員を超える470名が参集した。

 基調講演「コンピュータで探る顔の秘密-顔は口から始まった-」では、顔の研究を行う「顔学」の一人者として知られる原島 博氏(東大名誉教授、日本顔学会会長)が、多人数の顔写真を用い制作した時代別・職業別の「平均顔」の例を示した。また、生物の進化上、口は重要な部分で、捕食や敵への攻撃のために顔の中央に生まれ、霊長類に近づくほど口腔機能が複雑で高等になるとした。そのうえで時代別「平均顔」の変遷から将来ヒトの顎が大きく退化する可能性を示し、「これは生物としての危機かもしれず、口にもっと注目するべき」と述べた。

 また、講演1「子どもの口の発育と食育-食育と噛ミング30」では、向井美惠氏(昭和大教授)が内閣府の推進するひと口30回以上の咀嚼を目指す「噛ミング30」を含めた食育についてその役割と重要性を、講演2「ミニマムな歯周治療を目指して!『歯周インフェクションコントロール』」では竹内泰子氏(東京都開業)が患者が継続して通院するため、またバイオフィルムを除去するために有効なインフェクションコントロールについて述べた。講演3「超高齢社会におけるかかりつけ歯科医師・歯科衛生士の使命-診療室からはじまる口腔ケア-」では米山武義氏(静岡県開業)が、口腔ケアによる高齢者の誤嚥性肺炎防止と義歯で咀嚼させることによる食生活と人生の充実について述べるなど、歯科衛生士が深くかかわる分野の多様性を見せるセミナーとなった。