2010年5月19日掲載

<font color='green'><b>第48回日本小児歯科学会大会開催</b></font>

<font color='green'><b>第48回日本小児歯科学会大会開催</b></font>
 さる5月19日(水)、20日(木)の2日間、名古屋国際会議場(愛知県)において、第48回日本小児歯科学会大会(福田 理大会長、朝田芳信理事長)が、「目指せ!子どもの知育、徳育、体育、食育の向上」をメインテーマに約1,700名の参加者を集めて開催された。  19日(水)は、主に大学研究者による講演10演題、同学会学術賞・奨励賞受賞講演5演題、ポスター展示63演題のほか、特別講演として波多野和夫氏(佛教大社会福祉学部教授)による「青少年犯罪と精神医学」が、宿題報告として白川哲夫氏(日大歯学部小児歯科学講座教授)による「スペシャルニードの子どもたちへの歯科医療・病診連携」が行われた。  さらに、午前中はコ・デンタルのための企画として「小児歯科医院での定期検診を考える」というテーマのもとでテーブルセミナーが3演題、午後には「小児歯科医のための早期歯列咬合誘導」というテーマのもと3演題が行われ、いずれも会場に入りきれないほどの人気を集めていた。  20日(木)は、主に大学研究者による講演17演題、ポスター展示64演題のほか、中島美砂子氏(国立長寿医療センター室長)による教育講演「歯髄幹細胞を用いた歯髄・象牙質再生:新しいう蝕・歯髄炎治療の実用化をめざして」、佐藤祐造氏(愛院大教授)による特別講演「子どものメタボリックシンドロームの予防:歯科医の果たす役割」、シンポジウム「対応に困難な小児・保護者へのアプローチ」が行われた。さらに、認定歯科衛生士研修セミナーとして「歯科衛生士が関わる乳幼児からの食育支援」が2演題行われた。  いずれの講演もメインテーマに違わず「かかりつけ歯科医師・歯科衛生士」の役割を意識して構成されたもので、ハード面たる咬合育成・誘導などの治療的側面の知識獲得に加え、ソフト面たる小児・保護者の心身の理解、患者との信頼関係の構築、家庭における口腔管理の支援、さらには時宜を得た患者からのクレーム対応など、研究者のみならず臨床家にとてもたいへん役だつ内容であったと思われる。  なお、次回はきたる2011年5月26日(木)、27日(金)の2日間、アイーナいわて県民情報交流センター(担当校:岩手医科大歯学部口腔保健育成学講座小児歯科学分野)にて開催の予定。

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