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2011年1月30日

医歯大歯科同窓会講演会開催

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 さる1月30日(日)、東京医科歯科大学において、東京医科歯科大学歯科同窓会講演会「基礎から学ぼう 摂食・嚥下-機能解剖から嚥下内視鏡のライブデモまで-」(同窓会学術部主催)が開催された。超高齢社会において必須な対応事項を学ぼうと、会場には約120名の参加者が詰めかけた。

 当日は、まず、阿部伸一氏(東歯大解剖学講座教授)が、「基礎から学ぼう 摂食・嚥下」と題して登壇。資料として配られた「口腔の矢状断面図」や「咽頭の筋肉図」などをもとに、聴衆に答えを記入してもらう形で解説。解剖学的観点から消化器系と呼吸器系が交叉する共通路である咽頭や咽頭収縮筋、頬筋などの位置や作用について正しい理解を促し、会場と一体となって基礎からじっくり学べる講義となった。また、一口に嚥下といっても、舌根部・咽頭への送り込み(第1相:口腔相)、咽頭通過・食道への送り込み(第2相:咽頭相)、食道通過(第3相:食道相)に分けられ、食物を口腔から胃へ送り込む一連の動作についての理解が重要だとした。

 つづいて午後からは、戸原 玄氏(日大歯学部摂食機能療法学講座准教授)が、「摂食・嚥下障害の評価と訓練の実際」、「摂食・嚥下障害への現実的な対応」と題して講演。「訪問診療による初診時の内視鏡検査結果」から、実際の患者の機能と現場での対応に乖離がみられるとし、摂食・嚥下の現状を見直すべきとした。また、実際に嚥下内視鏡のライブデモも行われ、聴衆からはたいへん理解しやすかったとの声が聞かれた。

 最後の質疑応答では多くの質問が殺到するほど、超高齢社会における本分野への関心の高さがうかがえた。