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2011年2月20日

第7回日本歯科産業学会春期大会開催

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 さる2月20日(日)、東京医科歯科大学M&Dタワー(東京都)において、第7回日本歯科産業学会春期大会(山中通三会長)が「骨粗鬆症診断からOCT(光干渉断層画像)そして再生医療まで~」をテーマに開催された。  

 開会後、まず高石佳知氏(兵庫県開業)による「骨粗鬆症と歯槽骨~歯科医の新しい責任と大きな可能性~」と題する講演が行われた。高石氏は、国内における骨粗鬆症の潜在患者数が1,200万人いるにもかかわらず、受診率が著しく低いことを指摘。自身が開発した歯槽骨骨密度評価ソフトによって下顎骨密度を数値化し、歯槽骨骨密度(al-BMD)をチェックすることで骨粗鬆症の簡易スクリーニングに役立つとした。また、骨粗鬆症のスクリーニングによる医療費の削減や医科歯科連携についても言及した。

 つぎに角 保徳氏(国立長寿医療研究センター歯科口腔先進医療開発センター歯科口腔先端診療開発部部長)による「歯科用OCT画像診断機器の開発」と題する講演が行われた。角氏は、OCT(光干渉断層画像)の特徴を解説しながら、レジン充填の評価やう蝕の診断・治療などへの有効性について実験結果を披露した。また、OCT画像診断の将来展望として、OCT光印象とCAD/CAMシステムとの結合や、口腔インプラント手術時のガイドとしての有用性なども披露され、診断の重要性を強調する氏の講演に参加者らは熱心に耳を傾けていた。

 最後に、辻 孝氏(東京理科大総合研究機構教授、株式会社オーガンテクノロジーズ取締役)による「未来の歯科治療としての歯科再生医療」と題する講演が行われた。辻氏は、再生歯胚の移植する歯の再生治療システムの開発から毛髪の再生にいたるまで、現在取り組んでいる研究についてわかりやすく解説した。歯の再生に関する今後の課題として、細胞シーズや歯を誘導する遺伝子の探索を挙げた。