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2011年6月11日

第29回日本顎咬合学会学術大会・総会開催

「Innovative New Dentistry~歯科医療の新しい環境と価値の創造」をテーマに

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 さる6月11日(土)、12日(日)の両日、東京国際フォーラムにおいて、第29回日本顎咬合学会学術大会・総会(山地良子大会長・理事長、夏見良宏プログラムチェアマン)が「Innovative New Dentistry~歯科医療の新しい環境と価値の創造」をテーマに開催され、歯科関係者3,723名が参集し盛会となった。本大会では、特別講演、シンポジウム、日顎基金特別企画、一般口演、ポスター発表など多数のプログラムが組まれた。

 まず初日の開会式では、山地氏、夏見氏らによる挨拶と、東日本大震災で亡くなった方々への黙祷が行われた。

 つづいて、John C Kois氏(米国開業)による特別講演「殺し屋vs.治療者:破壊的革新の実践」が行われた。Kois氏は、従来の歯科的診断にありがちな口腔内のみの病態診断からのパラダイムシフトを促し、個々の患者の生活背景や症状に立脚した詳細なリスク評価に基づく診査・診断が、これからの歯科医療において重要であることを示唆していた。聴講者にはこのような概念に基づく氏考案の問診表(日本語版)が配布され、「歯周関連」「生物学的問題」「機能的問題」「顎顔面関連」の4つの側面におけるリスク評価の具体例を解説した。1,500席の会場は、朝から満席となるほどの盛況ぶりであった。 

 大会では数多くの講演のほかにも、名物ともいえる恒例のテーブルクリニックが本年も大きな注目を集めた。6セッション・14テーブル・計76演題が行われたなかでは、咬合、総義歯、歯内療法、インプラント、高齢者への対応など、バラエティーに富んだ発表がなされ、メモを取りながら聴講する参加者が多くみられた。

 なお、時代を反映してか、2日目午後の講演では、「患者さんがハッピーになるコンサルテーション」(座長:吉田秀人氏、演者:林 美穂氏、白石和仁氏、若林健史氏)と題したセッションが、会場の外にまで多くの立見がでるほどの大盛況であった。