2022年4月号掲載
エビデンスに弱い日本、コロナ禍で学ぶか
私自身は、信頼に値する学者の言葉に耳を傾け、何よりも「科学」を信頼する。ところが「学者」や「科学」が導き出す見解や情報より、出どころ不明な怪しい言葉に惹かれる人々は案外多い。ある調査によれば「日本は世界でもっとも科学に対する懐疑的な見方をもっている国、科学に対する知識の自信も各国より低い国」らしい。
一方、新型コロナウイルス感染拡大で、「科学」に対して懐疑的な意識をもつ日本人の割合が初めて減少しているらしい。禍から学んだことは、まさか副反応ではないだろう。
4月、歯科においても「診療報酬改定」が実施される。詳細な内容はまだ把握できていないが、疾患予防にも目を向けた改定になると伝え聞いている。う蝕経験歯数が少なく、歯周病を進行させなければ歯は長くもつ。だれもが経験上わかること、「科学」や「学者」の意見に頼ることもない。