2026年4月号掲載
Vol.14 小児期のスポーツ外傷とその対策 心と体の準備を支える歯科医療について(後編)
※本記事は、「新聞クイント 2026年4月号」より抜粋して掲載。
先を急がずその時期に合った身体機能を発達させる
前編では、子どもにも積極的にマウスガードを提供し、歯の安全をいつでもどんな時期でも守っていきましょうという話をさせていただきました。後編は、キラキラ輝くゴールデンエイジ世代にするためのスポーツ歯科的対応についてお話ししたいと思います。
口腔外傷を予防するための、発育期からの身体づくりが提唱されています。幼児期は身体の重心が上方にあるため、転倒しやすく歯の打撲や破折など、口腔外傷が発生しやすい時期になります。乳児期にしっかり「ハイハイ」をさせて手足の運動を十分に発達させておけば、つかまり立ちや歩き始めの際に転倒したとしても顔より先に手を着くことができ、顎顔面の直撃を避けることができます。スキャモンの発育曲線(図1)からわかるように、先を急がずその時期に合った身体機能を十分に発達させ、運動機能の獲得へつなげていくことが外傷予防には重要です。先生方のクリニックに小児の患者さんがいらした際には、ぜひこの重要性を伝えてください。