2021年1月18日掲載

「口腔機能発達不全症」をテーマに約1か月公開中

(公社)日本小児歯科学会、オンライン公開市民講座はじまる

(公社)日本小児歯科学会、オンライン公開市民講座はじまる
 さる1月18日(月)より、「知っていますか? 子どもの口腔機能発達不全症 食べる・話す・呼吸する 口の大切な機能を見直してみましょう!」と題した一般向けオンライン公開講座(公益社団法人日本小児歯科学会主催、牧 憲司理事長)が公開されている(こちらより2月17日(水)まで視聴可能)。本講座は、日本学術振興会の令和2年度研究成果公開促進費の採択を受け開催されたもので、今回はコロナ禍のなか、事前登録なしでだれでも日本小児歯科学会ホームページよりアクセスできるオープン型開催となっている。

 本講座では、小児歯科領域で特に注目の高い「口腔機能発達不全症」という新たな疾患と、生涯にわたる口腔の健康を維持していくための小児期からの口腔機能育成の重要性がわかりやすく解説されている。

 木本茂成氏(神歯大)による「子どもの口の機能発達と発達支援『口腔機能発達不全症とは?』」と題した講演では、小児の摂食機能の発達過程と、歯科の支援が求められる「口腔機能発達不全症」について、歯科の専門家が行う口腔機能発達支援、家族や本人も気づきにくい歯並びや口の周囲に与える悪癖などが紹介され、保護者、保育関係者、教育関係者などの早期の「気づき」の重要性が語られた。

 また有田憲司氏(大阪歯科大)による「歯の生える時期と順番が変わってきています!」と題した講演では、日本小児歯科学会による子供の歯の生え方に関する全国調査研究(2015~2016年実施)の研究報告が語られ、子どもの成長発達乳の指標として重要視されている歯の萌出時期や萌出順と、80年前、30年前の調査との比較から、現代日本人小児に認められた注目すべき変化が報告された。

 これまで1都市あるいは2都市で行われていた本講座が、今回全国からの視聴が可能となったことで、新たな疾患の認知度アップへの貢献がおおいに期待されるところである。

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