学会|2024年5月21日掲載

補綴歯科専門医の取得ならびに制度整備の進捗状況が報告される

(公社)日本補綴歯科学会、令和6年度第1回プレス説明会を開催

(公社)日本補綴歯科学会、令和6年度第1回プレス説明会を開催

 さる5月20日(月)、公益社団法人日本補綴歯科学会(窪木拓男理事長)による令和6年度第1回プレス説明会・賛助会員説明会が、Web配信にて開催された。

 冒頭、窪木氏より補綴歯科専門医の取得ならびに制度整備の進捗状況と今後の方向性が述べられた。昨年の10月12日に厚労省より発出された「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針」の一部改正によって日本歯科専門医機構(今井 裕理事長)が認定する基本的な診療領域に係る歯科医師の専門性資格として「補綴歯科専門医」の広告が可能となったことにふれ、日本補綴歯科学会認定の専門医から順次広告可能な日本歯科専門医機構認定の専門医に移行していることが報告された。そして、近年のデジタル化やバイオ技術の発展を補綴治療の新技術に組み込んでいくことに意欲を示すとともに、国民に資する専門医制度を目指すうえで、どのように制度を整備・運用すべきかについて説明された。

 続いて、鮎川保則氏(修練医・認定医・専門医制度委員会委員長)は、窪木氏の報告に補足する形で現状の移行状況を述べた。機構認定の補綴歯科専門医取得者は235名、本会認定の専門医が953名であり追加研修と手続きを経て、機構認定への移行を進める方針が説明された。また、補綴歯科専門医制度の運用においては、本会と特定非営利活動法人日本顎咬合学会(貞光謙一郎理事長)の合同で運用されることや、本会と機構双方の専門医が混在することでの国民の混乱を避けるため、本会の専門医においては名称を変更する意向であり、機構と協議を重ねていることがあわせて報告された。

 その後は、河相安彦氏(大会長)、より日本補綴歯科学会第133回学術大会そして、猪越正直氏(渉外委員会委員長)、近藤尚知氏(学会連携委員会委員長)より学術大会と共催されるThe 14th Biennial Congress of the Asian Academy of Prosthodontics(AAP)、日本補綴歯科学会・日本栄養治療学会合同シンポジウムの開催アナウンスがなされるとともに、テーマや概要が説明された。

 最後は、窪木氏より「補綴歯科」というワードが国民に一般的な言葉として浸透させていくためにも広報活動に努めることがアピールされた。

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