政治|2024年11月29日掲載

歯科医師の需給・偏在に関するタスクチームを設置

日歯、定例会見を開催

日歯、定例会見を開催

 さる11月28日(木)、歯科医師会館において日本歯科医師会(以下、日歯、高橋英登会長)による定例記者会見が開催された。

 高橋会長は挨拶のなかで、令和6年能登半島地震による災害関連死は235名と報告するとともに、今年に起こった他の災害やJDAT(日本災害歯科支援チーム)の活動にもふれながら、「災害地域の国民が安心して歯科診療を受けられる環境の回復に向けたサポートをするのが日歯の役目」と述べ、あたらめて災害に強い歯科医師会をつくる必要性を強調した。

 次に瀬古口精良専務理事より、歯科医師・歯科医療機関が減少に転じ始め、また都心部一極集中による地域偏在の課題もふまえ、歯科医師の需給・偏在に関するタスクチームの設置とともに、すでに第1回の会議が開催されたことが報告された。また、日本歯科総合研究機構による地各地域の郡市区に対して地域の歯科医療提供体制と今後の働き方に対するアンケート調査が実施されることや、歯科医療提供体制に関する検討会のなかで歯科医師の需給問題についても今後検討を進めていく方針が示された。

 続いて、寺島多実子常務理事より11月22日に厚労省のホームページに掲載された報告書「美容医療の適切な実施に関する検討会」において、第3回より参画した内容の説明がなされた。本件において、まず歯科医療行為が今回の検討の対象ではないことを述べたうえで、自費診療である美容目的の治療における予後の不良、また合併症や後遺症などの問題が起きた際に保険医療機関がアフターフォローを行っている実態が今回の争点であることを強調。あわせて、「矯正歯科治療やホワイトニングの治療が今回の議論の俎上に載せられることはない」と付け加えた。

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