企業|2025年8月4日掲載

藤山光治氏が「“診ない”のに“診ている”アライナー矯正治療の次世代スタイル」をテーマにWeb講演

DentalMonitoring Japan株式会社提供で第76回WEBINARを開催

DentalMonitoring Japan株式会社提供で第76回WEBINARを開催

 さる7月31日(木)、藤山光治氏(京都府開業)によるWEBINAR #76「“診ない”のに“診ている”アライナー矯正治療の次世代スタイル」(DentalMonitoring Japan株式会社提供、田中宏和ゼネラル・マネージャー/クインテッセンス出版株式会社主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。

 藤山氏はまず、アライナー矯正治療において生じやすい問題として、アライナーの不適合やアタッチメントなどの脱離が生じた際の対応の遅れにより、治療が計画どおりに進まず治療期間の延長につながることを挙げた。こうした治療計画からの逸脱を防ぐためには、こまやかなモニタリングとコンプライアンスの向上が必要であり、そのためのツールとしてAI(人工知能)サポートによる遠隔モニタリングシステム「DentalMonitoring」(DentalMonitoring Japan社)を紹介した。

 本システムでは、患者がスマートフォンにダウンロードした専用アプリケーションと撮影用アタッチメントを用いて口腔内を撮影・送信することにより、歯科医師は規格化された写真から遠隔で患者の口腔内状況を把握することができる。また藤山氏は、AIサポートによって画像が分析され、人間の目では見逃がしやすいわずかなアライナーの不適合や見えづらい臼歯部のアタッチメントの脱離、補綴装置のチッピングまでを検知できるため、問題の早期発見が可能になるという利点についても解説した。さらに、患者自身が撮影することで口腔内清掃に対する意識が高まり、治療に対するモチベーションも向上すると述べた。

 続いて、藤山氏は本システムに備えられたデータ分析機能「Insights」について解説した。これは自院の患者および臨床データの統計・分析が行える機能で、同機能により集計された日本国内および海外のビッグデータと比較することもできる。藤山氏は、これにより業務上の課題点が可視化されるとして、自院でのアタッチメントの脱離率が他院に比べて高く急患の増加につながっていたことを例に挙げた。同機能による分析結果からアタッチメントの設置手順の共有に問題があったことを特定することができ、さらに院内研修に活かすことでスタッフのスキル向上や業務効率化を図ることができたと機能の活用について語った。

 最後に、遠隔モニタリングシステムの活用に欠かせないポイントとして、アライナーの不適合が検知された場合は必ず歯科医師が確認を行い、不適合が生じるパターンを理解し分析することで治療の予測実現性の向上につながると強調し、講演を締めくくった。

 なお、本Webセミナーは無料にて2025年10月31日(金)まで振り返り視聴が可能である。次回のWEBINAR #77は、きたる8月7日(木)、大河雅之氏(東京都開業)を招聘し、「イノベーション・オブ・ラミネートベニア 20年の臨床と研究が示す価値 ラミネートベニアデジタル化の動き パナビアV5発売10周年記念 特別オンラインセミナー」の講演タイトルで開催予定(視聴無料)。今回の振り返り配信、次回WEBINARのお申し込みはいずれもこちらから。

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