学会|2025年9月2日掲載

「他職種の学びを仲間と一緒に」をテーマに

日本小児口腔発達学会、第2回ORFSフェスティバルを開催

日本小児口腔発達学会、第2回ORFSフェスティバルを開催

 さる8月27日(水)、28日(木)の両日、TKPガーデンシティPREMIUM大阪梅田新道(大阪府)において、日本小児口腔発達学会第2回ORFSフェスティバル(山口元嗣実行委員長、木村祐紀会長、井上敬介代表理事)が「他職種の学びを仲間と一緒に」をテーマに開催され、約350名が参集し盛会となった。

 初日は、ORFS(口腔機能支援士)登録セミナーとテーブルクリニックが開催された。セミナーでは、会長の木村氏(愛知県開業)による挨拶の後、代表理事の井上氏(愛知県開業)が「真の健康とは何か? Root Gear Modelが解き明かす歯列不正の根本原因と多職種連携の未来」と題して登壇。不正咬合の根本原因を紐解きながら、子どもの健やかな口腔発達のための多職種連携の必要性について述べた。

 テーブルクリニックは、「赤ちゃん歯科・助産師」「tongue-tied・舌」「アレルギー・呼吸・睡眠」「習癖・食事」「姿勢が悪い子への理学療法士の連携」といった多岐にわたるテーマで開催。聴講者は特に関心の高いものに参加し、日常臨床の悩みなどについて講師に直接聞ける貴重な機会となった。

 2日目は、第2回ORFSフェスティバルが開催された。まず、呼吸コンサルタントの大貫 崇氏(株式会社BP&CO.代表取締役)による「口呼吸や“お口ポカン”の原因を探るために必要な『地下4階』のきほんの呼吸®とは?」が行われた。氏は、「呼吸は習わなくてはいけない時代になった」と述べたうえで、呼吸の基本について解説。1分間あたりの呼吸数が20回以上は要注意であり、10回以下を目標とすべきとした。また、子どもと一緒に楽しめる呼吸エクササイズなども紹介した。

 つづく多職種講演では、4名が講演を行った。以下に、演題、演者を示す。

「発達の土台となるお口育て~口腔機能から繋がる発達について~」大澤佳代氏(歯科衛生士、児童発達支援事業所のびしろ)
「口腔機能と身体機能の架け橋~理学療法士視点によるルートギアモデルの再構築~」龍田佑樹氏(理学療法士、株式会社つなつく代表取締役)
「歯科医院に新たなエネルギーを~今を、これからを支えるNT~」川端さくら氏(管理栄養士、やました歯科医院)
「言語聴覚士と歯科の連携による口腔機能発達不全症『話す機能』への取り組み」竹山孝明氏(言語聴覚士、はち歯科医院)

 講演後には、各講師と学会理事によるディスカッションが行われ、他職種ならではの多角的な視点で活発な議論が交わされた。最後に、木村学会長、井上代表理事、山口大会長による挨拶が行われ、盛会裏に終了した。参加者にとって、他職種の学びを仲間と一緒に得られた実りの多い2日間となったと思われる。

 なお、次回はきたる2026年2月22日(日)、23日(月)の両日、森口善夫大会長(香川県開業)の下、虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都)にて第3回学術大会を開催予定となっている。

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