社会|2025年10月22日掲載

櫻井健次氏が「はじめての訪問歯科診療~何からはじめたらいいの~」をテーマに講演

S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会)、Webセミナーを開催

S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会)、Webセミナーを開催

 さる10月21日(火)、S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会、中尾 祐会長)によるWebセミナーが開催され、歯科医師や歯科衛生士を中心に約40名が参加した。

 今回は、外部講師として招聘された櫻井健次氏(兵庫県開業)による講演「はじめての訪問歯科診療~何からはじめたらいいの~」が行われた。

 まず櫻井氏は、2020年から訪問歯科診療に取り組み、現在では在宅約100件、施設約30件にかかわっていることを紹介した。そのうえで訪問歯科の目的は、口腔衛生管理と口腔機能管理の両面からアプローチし食支援を行うことであるとした。

 続いて、訪問歯科診療に取り組む際の保険制度の仕組みや算定方法などについて、多数の資料をもとにわかりやすく解説した。また、訪問歯科診療を円滑に進めるためには介護事業所や医療・介護職どうしの集まりなどに積極的に参加し、「顔を見える関係」を構築するコミュニケーションの重要性についても強調した。

 さらに、要介護者の口腔状態と歯科治療の必要性の現状に言及。歯科医療が必要な64.3%のうち、実際に歯科治療を受けた要介護高齢者は2.4%であったデータを示しながら、高齢者歯科のニーズに対応できる歯科医療提供体制の構築を目指すべく自院の取り組みを披露するなど、明日から実践できる内容となっていた。

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