社会|2023年7月7日掲載
クインテッセンス出版(株)
丹野 努氏による第38回Webセミナーが開催

冒頭、丹野氏はオルソインプラントセラピーの語源について解説。丹野氏が実践する矯正(Orthodontic)とインプラント(Implant)の両方を併用する治療(Therapy)方法の造語であることが説明された。
次に、インプラント治療の基礎に言及し、インプラント埋入に十分な骨量を再生するための足場、成長因子、細胞、血管の4つの重要因子を挙げつつ、チタンメッシュを利用した手法やインプラント補綴の最適な埋入角度を詳説した。続いて、矯正治療の基礎について解説し、セファロ分析から下顎骨の位置や咬合平面の傾斜などの注視すべき要点を症例とともに供覧した。
その後は、オルソインプラントセラピーのポイントを解説。まず、矯正治療を始める前に歯周組織が良好な状態を確保することの重要性に言及した。また、インプラント埋入の適正時期(矯正前・中・後)を検討するにあたり、各タイミングにおけるメリットについて説明した。
講演後の質疑応答では、インプラントと矯正の分野を横断した治療の学びについての質問が寄せられ、丹野氏は「書籍やセミナーなどを活用して矯正治療の知識を深めた後、経験とともに自身の対応できる領域を広げてもらいたい」と回答した。