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前歯CAD/CAM冠、区分C2で9月より保険適用

2020年10月号掲載

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社会 2020年10月号掲載

前歯CAD/CAM冠、区分C2で9月より保険適用

中央社会保険医療協議会

「カタナ アベンシア N」(写真提供:クラレノリタケデンタル㈱)。
「カタナ アベンシア N」(写真提供:クラレノリタケデンタル㈱)。
 8月19日(水)、第464回中央社会保険医療協議会総会がWEBにて開催され、歯科関係医療機器として前歯CAD/CAM冠「カタナ アベンシア N」(クラレノリタケデンタル)の保険適用が認められた。区分C2(新機能・留意事項変更)での適用となっており、準用技術料としてCAD/CAM冠(1歯につき)の1,200点を算定できる。保険償還価格はブロックあたり5,760円、2020年9月1日より保険収載される。

 前歯に対し、CAD/CAM冠を製作する場合において、CAD/CAM冠用材料(IV)の色調を決定することを目的として、色調見本とともに当該歯冠補綴を行う部位の口腔内写真を撮影した場合は、歯冠補綴時色調採得検査(1枚につき10点)を算定できる。また、テンポラリークラウン(1歯につき34点)を用いた場合は、当該歯に係る処置等を開始した日から当該補綴物を装着するまでの期間において算定できる。CAD/CAM冠用材料は構成成分および物理的性質によって(I)~(IV)の合計4区分に分けられ、今回の前歯はCAD/CAM冠用材料(IV)を使用した場合に限り算定が可能。

 なお、年間の推定適用歯数は約310,000歯、予測販売金額は約18億円の見込み。

 CAD/CAM冠は、平成26年度診療報酬改定において小臼歯が保険適用となり、続いて平成29年12月の下顎第一大臼歯が期中導入で保険適用、その後令和2年度診療報酬改定で上顎第一大臼歯、そして今回の前歯部に拡大された。デジタル化は今後ますます加速することが予想される。