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SDGsを切り口に多彩なテーマにて講演が展開

2022年6月号掲載

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学会 2022年6月号掲載

SDGsを切り口に多彩なテーマにて講演が展開

NPO法人日本口腔科学会

特別講演後には、門田守人氏と住友雅人氏により医歯学の連携について議論が展開された。
特別講演後には、門田守人氏と住友雅人氏により医歯学の連携について議論が展開された。
 4月21日(木)から23日(土)の3日間、福岡国際会議場(福岡県)において、第76回NPO法人日本口腔科学会学術集会(中村誠司大会長・理事長)が開催された。会場では、特別講演4題、シンポジウム9題、教育研修会などが行われ、一般演題とポスター発表はWeb配信となった。

 シンポジウムはSDGsを切り口として、超高齢社会、画像診断、歯周病、周術期等口腔機能管理、インプラント、再生医療、口腔のマイクロバイオーム研究、骨補填材、矯正歯科と多彩なテーマが取り上げられた。その中でも前半は主に口腔機能の低下とインプラント治療について講演が展開された。後半のシンポジウム「歯科インプラント治療のSDGsと未来~人生100年時代の口腔インプラントを支えるために~」では、演者の1人として菊谷 武氏(日本歯科大学教授)が「誰も置き去りにしない世界を目指すSDGsに歯科は応えられているのか?」と題して講演。訪問診療の現場で口腔内にインプラントの残された状態のがん、心肺疾患、認知症・老衰の各終末期症例で、歯科とのつながりが途切れ口腔内に問題が生じていたケースにおける自院での対応を紹介。高齢になるとかかりつけの歯科医院とのつながりが途絶えてしまうことの多い現状に、SDGsの意味である“置き去りにしない”に歯科は応えているかなど問題提起をした。

 また、120周年を迎えた日本医学会会長の門田守人氏と、日本歯科医学会会長の住友雅人氏による特別講演が行われた。講演後は両氏がそろって登壇し、医歯学の連携をはかり、輪を広げていくことの意義を語り合った。