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「2025年を目指した歯科医療体制の再構築」をテーマに

2023年5月号掲載

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学会 2023年5月号掲載

「2025年を目指した歯科医療体制の再構築」をテーマに

第32回日本有病者歯科医療学会学術大会

患者さんの体験談を交え、口腔ケアを通じた患者のQOLの改善について言及された。
患者さんの体験談を交え、口腔ケアを通じた患者のQOLの改善について言及された。
 3月18日(土)、19日(日)の両日、第32回日本有病者歯科医療学会学術大会(栗田 浩大会長、今井 裕理事長)が、「2025年を目指した歯科医療体制の再構築」をテーマに、軽井沢プリンスホテルウエスト(長野県)およびWeb配信のハイブリッド形式で開催され、会場には歯科医療者約500名が参集した。

 18日に行われた歯科衛生士セミナー「がんと生きる、がんサバイバーの口腔管理」では、冒頭、上野尚雄氏(国立がん研究センター中央病院歯科医長)が「がんサバイバーの治療と生活を、口腔から支援する」と題し基調講演を行った。上野氏は、化学療法時の副反応を軽減するため、専門的な口腔衛生管理を行うことの重要性を再確認した。その後は、所 真由美氏(看護師、信州大学医学部附属病院信州がんセンター)と高本 愛氏(歯科衛生士、同大学医学部附属病院特殊歯科口腔外科)が、多職種連携や通院治療室の設置を通じて患者の口腔衛生に介入する機会を増やしている例を紹介した。

 同日午後の教育講演2では、岸本裕充氏(兵庫医科大学教授)が「薬剤関連顎骨壊死対策のポジションペーパーの改訂」と題し講演。薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)に関するこれまでの国内外の見解や対応の軌跡をたどりつつ、日本口腔外科学会が中心となって作成中の「ポジションペーパー2023」における8つの改訂ポイントやMRONJのリスクファクターについて解説した。

 その他、特別講演や教育講演、一般口演など、2日間にわたり多くのプログラムが実施され終始盛況となった。