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2008年6月26日

日歯、定例会見を開催

在宅歯科診療の推進に向けた講習会に期待

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 さる6月26日(木)、新歯科医師会館にて日本歯科医師会(以下、日歯、大久保満男会長)による定例記者会見が開催された。
 席上、大久保会長は先般、経済財政諮問会議で議論された「骨太の方針2008」の原案について、「歳出削減のなかで社会保障費2200億円の削減が消えなかったことはたいへん残念である」と述べ、「骨太の方針といえども、日本の医療が危機的状況にあるという認識は出てきている。しかし、社会保障費を抑制することによる医師不足の問題なども出てきており、矛盾を感じる。国民の負担が大きくなれば、社会保障の考え方が崩れてしまう恐れがあるのではないかと危惧している」と述べた。
 引き続き、箱崎守男副会長より、厚労省医政局歯科保健課から平成20年度歯科保健医療対策関係予算として、「歯の健康力推進歯科医師等養成講習会」の開催にともなう予算が計上されたことが報告された。箱崎副会長は、「高齢者社会を見据え、国は在宅歯科診療の推進を考え、日歯も同様に推進を掲げている。講習会開催についての説明会を来る7月9日(水)に日歯で開催する。同講習会を在宅歯科診療推進の1つの糧にしたい」と述べた。
 本年度の新規事業である在宅歯科診療設備整備事業では、同講習会を受講した歯科医師を対象に在宅歯科診療を実施する医療機関に対して、在宅歯科診療機器の設備の補助を受けられるものとなっている。補助率は1/3(負担割合:国1/3、都道府県1/3、事業者1/3)となる。なお、歯科保健課は全国7か所での講習会を開催するようにとのことだが、日歯は10地区での開催を予定しているとのこと。
 医療費抑制が叫ばれるなか、歯科保健医療の普及向上に向けた新たな事業が国民のための歯科医療に結びつくことが期待される。