Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2012年3月25日

藤本研修会、2012年度OB会総会講演会を開催

エンド領域の治療を含めたInterdisciplinary Approachを同会講師陣が披露

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

 さる3月25日(日)、はまぎんホールヴィアマーレ(神奈川県)において、藤本研修会2012年度OB会総会講演会が盛大に開催された。同大会は昨年の同時期にも開催が予定されていたが、東日本大震災の影響で自粛され、2年ぶりの開催となった。主催の藤本研修会は発足33年目、歯内療法、歯周病などの各コースがスタートして18年目を迎えた。

 はじめに藤本順平氏(東京都開業・藤本研修会主宰)により、2月末に行われたシカゴミッドウインターミーティングの解説が行われ、AAFP、AES、AARDの3つの大会についてフォローされた。CAD/CAM、ジルコニア関係の発表が多かったとし、今後の補綴物の材料の潮流が占われた。また、メイン講演の「Interdisciplinary Approach」では3つの症例が検討された。エンド担当の石井 宏氏(東京都開業・同会エンドコース講師)、矯正担当の加治初彦氏(東京都開業・同会LOTコース講師)、ペリオ・インプラント担当の藤本浩平氏(東京都開業・同会ペリオインプラントコース講師)、最後に補綴・咬合担当の藤本順平氏が順に登壇する形式で、複数の困難な問題を抱える患者に対して行った最終的咬合再構築達成までのアプローチ法を披露した。なお、各症例の最後にトピックスレクチャーとして石井氏、藤本浩平氏、加治氏が登壇し、担当領域のトピックス(垂直性歯根破折、矯正治療における歯周治療の介入、3incisorなど)が語られた。

 かつてのInterdisciplinary Approachによる症例報告では、矯正+修復・補綴の場合がほとんどであり、本邦ではまだ少人数のエンド専門医が参加したものは少ない。とくに、石井氏の米国留学中に培われた診査・診断法については参加した若手臨床家には興味のあるところ。抜歯か保存か? 外科的アプローチか非外科か? 経過観察か治療介入か? などをAAEなどの基準を用いて、その後の補綴をも加味した手法は本邦にも取り入れられるべきものかもしれない。