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2013年9月22日

第56回秋季日本歯周病学会学術大会開催

「先進医療と口腔ケア」をテーマに

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 さる9月22日(日)、前橋市民文化会館ならびに前橋テルサ(群馬県)において、第56回日本歯周病学会秋季学術大会(吉江弘正大会長、永田俊彦理事長)が、「先進医療と口腔ケア」をテーマに、盛大に開催された。本大会は、シンポジウム、特別講演、認定医・専門医教育講演、歯科衛生士教育講演、ランチョンセミナー、市民公開講座、一般演題ポスター、臨床(認定医・専門医)ポスター、歯科衛生士症例ポスターなど、盛りだくさんのプログラムが組まれた。

 シンポジウムは、「サイトカイン治療 vs. 細胞治療(座長:吉江弘正氏、新潟大教授)」、「歯周病とリウマチ(座長:永田俊彦氏、徳島大教授)」、「5疾病と口腔ケア(座長:藤本篤士氏、札幌西円山病院歯科/武井典子氏、ライオン歯科衛生研究所」の3題が行われた。

 なかでも、「歯周病とリウマチ」において講演した伊藤 聡氏(新潟県立リウマチセンター、医師)は、歯周炎と関節リウマチ(RA)の病態の多くが共通し、双方向性の関係にあること、そして、腫瘍壊死因子(TNF)、インターロイキン-6(IL-6)などの炎症性サイトカインが2つの疾患の発症と進行に関与していることを指摘。また、リウマチ治療において治療効果の高さが実証されている、生物学的製剤によるサイトカイン標的治療は、歯周組織の状態も改善させる傾向があることを報告。今後のエビデンスの蓄積が待たれるとした。 

 また認定医・専門医教育講演「インプラントの長期安定を目指して」、歯科衛生士認定講演「細胞シート再生医療:臨床応用の現状」、学会主導企画「歯周病の予防戦略」、学会主導研究「糖尿病と心疾患」も行われ、再生療法をはじめとする先進医療から有病者に配慮した口腔ケアに至るまで、幅広い分野を包括した大会となった。