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2014年3月2日

第15回DHサミット開催

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 さる3月2日(日)、新宿エステック情報ビル(東京都)において、第15回DHサミット(小林明子代表/小林歯科医院・歯科衛生士、歯科技工士)が開催され、歯科衛生士、歯科医師、約80名が参集した。第15回目の本会では、千葉英史氏(千葉県開業)を招聘。氏は、「歯根膜の臨床観察と歯周治療」をテーマに終日にわたって講演した。

 午前の部は、基礎編が「エックス線写真の読み方、動揺を読む」と題して行われた。氏は、まず、長期にわたり記録した写真や資料を示し、経年変化を観察することが重要であるとした。その後、クイズ形式を取りながら、デンタルエックス線写真の読み方のポイントを解説。同じ部位を撮影しているにもかかわらず、写真像が異なって見える2つのデンタルエックス線写真を挙げ、エックス線照射方向の上下的な差、水平的な差によって根分岐部病変、根の見え方が異なることなどを示した。また、デンタルエックス線写真上での歯周病の治癒の指標として、歯槽頂部歯槽硬線の明瞭化が挙げられ、該当する場合は、歯根膜と歯槽骨が安定した状態にあると捉えることができるとした。また、動揺度の診査についても触れ、水平的動揺度の診査だけでなく、垂直的動揺の診査も重要であるとし、なぜ動揺が起こっているかを考えながら動揺を診る必要があるとした。

 午後の部は、臨床編が「歯根膜の臨床観察と歯周治療」と題して行われ、豊富な症例を供覧しながら、臨床に即した解説がなされた。歯内-歯周病変では、どちらもデンタルエックス線写真上で骨吸収が生じているように見えることがあるが、付着の確認、炎症が急性であるか、慢性であるかなどを見極めること、骨梁、動揺度から歯根膜の状態を推測することが重要であることなどが述べられた。

 講演中、講演後には、歯科衛生士、歯科医師から数多くの質問が寄せられた。また、午前と午後の間には、溝口綾子氏(フリーランス歯科衛生士)によるランチョンセミナー「昨日よりステキに! 生きる!~乳がんサバイバーからのメッセージ~」も行われた。