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2015年3月8日

5-D Japan第6回総会開催

寺西邦彦氏を招聘し、「欠損補綴の対応」をテーマに

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 さる3月8日(日)、シェーンバッハ・サボー(東京都)において、スタディグループ5-D Japan第6回総会が開催された。

 午前中の会員発表では、大谷 令氏(滋賀県開業)が「前歯部審美インプラント症例:5Dコースで学んだこと」、古市英史氏(兵庫県開業)が「パーシャルデンチャーを併用し咬合再構成を行い、審美的改善を行った一症例:調和のとれた口腔内環境と終末点を目指して」、吉松繁人氏(福岡県開業)が「総義歯難症例への対応:総義歯治療の盲点を再考する」と題してそれぞれ講演。なかでも吉松氏は、近年難症例化が叫ばれる総義歯治療について教育的な講演を行い、患者の歯列や骨格を診るなど、とくに診査・診断の重要性を訴えた。

 午後は、寺西邦彦氏(東京都開業)をゲストに迎え、5-D Japanファウンダーの1人である船登彰芳氏(石川県開業)とともに症例検討会「欠損補綴に強くなる! インプラントか? 義歯か? また併用か?」が行われた。

 第1部では、「パーシャルデンチャーの設計とインプラントをどのように活かすか」と題し船登氏による問題提起の後に寺西氏が登壇。予後良好なキャストパーシャルデンチャーの臨床基準、インプラントをオプションに含めた欠損補綴のガイドライン、キャストパーシャルデンチャーとインプラントの併用法等を、20~30年の経過症例とともに解説した。なかでも無歯顎補綴の治療法として注目を集めるインプラントオーバーデンチャーについては、本法による上部構造体の経年的なリスクについて言及。そのうえで、これを減ずるための補綴時の考慮点、メインテナンス時の対応等を詳説し、「インプラントオーバーデンチャーは、治療後のランニングコストが思いのほかかかる。このことについて、事前に患者にきちんと説明をしておくことが重要」とした。

 第2部は、「インプラント治療における光機能の役割」がテーマ。まず、寺西氏がインプラント治療にともなう骨造成時のメンブレン、アバットメント、補綴装置にも光機能を行っているとし、実際の臨床例を基にその効能を示した。そのうえで、船登氏がインプラント体への光機能化の有用性を文献的背景から、また自身の臨床例からも考察した。

 同スタディグループの人気を裏付けるように、会場は約300名の参加者と多数の展示業者で熱気を帯び、今後のさらなる発展がうかがえる盛会となった。