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2015年11月22日

第5回ナショナルカムログコングレス2015 Tokyo開催

「覧古考新」をテーマに600名の参加者を集めて盛況となる

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 さる11月22日(日)、23日(月)の両日、東京コンファレンスセンター品川(東京都)において、第5回ナショナルカムログコングレス2015 Tokyo(株式会社アルタデント主催)が、「覧古考新」をテーマとして、約600名の参加者を集め盛大に開催された。
 
 大会長の榊 恭範氏(福岡県開業)は開会の挨拶で、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という格言を紹介し、エビデンスに基づいた各講演から学んでほしいと締めた。

 22日のAホールでは、榊 恭範氏「Immediate implant following tooth extraction Which is Best and Why?」、斉藤花重氏(マリランド大)「プロビジョナライゼーションの最新コンセプトとその利点」、高橋 淳氏(福井県開業)「咬合様式が歯列に及ぼす影響」、森田 潤氏(滋賀県開業)「口腔内の「変化」に対応できるインプラント補綴」、榊原 享氏、(愛知県勤務)「セラミックス系上部構造の表面性状が対合歯の摩耗に与えるそれぞれの影響について」、廣安一彦氏(日歯大新潟歯学部)「インプラント治療の周術期に関するトラブルに対する診査診断と治療手技の重要性」、梅田和徳氏(東京都開業)「トップダウントリートメントにおけるガイデッドサージェリーに必要性と有効性」の講演が行われた。

 Bホールでは、廣安氏「大学におけるインプラント学の卒前教育」、小倉 晋氏(日歯大)「大学病院におけるインプラント治療の現状」、Dr. Thomas Taylor(コネチカット大)「Ceramic complications and how to resolve them. Preventive measures」、松野智宣氏(日歯大)「骨補填材のNow and Then」、中澤正博氏(千葉県開業)「光機能化技術のさらなる進化」、室木俊美氏(石川県開業)「インプラント周囲炎における細菌学的および化学療法の研究」、朝波惣一郎氏(国際医療福祉大)「顎顔面再建の歴史とインプラントの位置づけ」、藤関雅嗣氏(東京都開業)「コンピューターガイデッドサージェリーを成功させるために知っておきたい5つのコト」、Dr. Claudio Cacaci(ドイツ開業)「High end Temporary Restorations/Immediately or Delayed」の講演が行われた。

 23日のAホールでは、稲田和徳氏(東京都開業)「抜歯後の硬・軟組織欠損について」、森岡千尋氏(滋賀県開業)、山本省吾氏(art & experience BeR)「上顎前歯部における硬組織・軟組織マネージメント」、飯田正人氏(京都府開業)「Peri-implant Esthetics based on Periodontal Plastic Surgery」、中田光太郎氏(京都府開業)「Micro Plastic Surgery implant patients」、宇毛 玲氏(東京都開業)「Three Dimensional Tissue Augmentation for Esthetic Zone」、大森桂二氏(宮崎県開業)「インプラント治療の成功とは?」、津久井 明氏(神奈川県開業)「レーザーを応用したインプラント治療」、松本勝利氏(福島県開業)「安心安全なインプラント埋入位置の決定方法とカムログガイドを用いた埋入方法」の講演が行われた。

 Bホールでは、榊 恭範氏「Suggestions for a safer transcrestal, Which is Best and Why?」、丸川恵理子氏(医歯大)「Application of autogenous fibrin in bone augmentation」、Dr. Katja Nelson(フライブルグ大)、草間幸夫氏(東京都開業)「インプラントの診断、長期的予後を目指して」、貞光謙一郎氏(奈良県開業)「インプラント治療の「永続性」を考察する」、田嶋 健氏(東京都開業)「日常臨床におけるインプラント治療の咬合様式」、岩田雅裕氏(岡山大)「Camlog Implantの現状と将来」、Dr. Alex Schär(CAMLOG Biotechnologies)「CAMLOG and Research」、皆川 仁氏(東京都開業)「Surgical Guide Solution」、Dr. S.Marcus Beschnidt(ドイツ開業)の講演が行われた。

 診査診断からインプラント周囲炎、トータルソリューションと幅広い分野で行われた講演の一部を紹介する。斉藤花重氏は、前歯部審美領域インプラント埋入で、血液供給源となる骨膜を保護できるプラップレス手術をグラフトとプロビジョナルのそれぞれ有無で検証した。松野智宣氏は、アパセラム、Bio-Oss等の各種骨補填材料の構造、給水試験、吸収速度、細胞増殖を比較検討し、それぞれの特徴を理解して症例によって使い分けが必要であるとした。Dr. Katja Nelsonはインプラント手術においては、どのようなゴールを達成するのかが重要であるとして、患者満足度を検証。ドイツにおける無歯顎症例では以外にも審美、発音、快適性において固定式より可撤式の満足度が高い結果が出ていた。全講演終了後のパネルディスカッションでは、質疑応答の後、Dr. Tomas Taylorが「新しい技術や機械が出てきている中でCBCTは有用であるが、被曝量を確認して慎重に使用すべきである。また、正確安全にインプラント手術を行うには診断力を身に着ける必要がある」として終了した。

 また同時に、歯科技工士、歯科衛生士、ポスターセッションも行われた。ポスターセッションでは、浅野一成氏(日歯大)が最優秀賞として表彰された。

 なお、第6回ナショナルカムログコングレス2016は、2016年6月9~11日にポーランド・クラッカウにおいて開催される予定。