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2016年4月24日

第2回小児歯科関係者向け 乳児・小児救命救急講習開催

生死を分ける救急車到着前の対応を実習

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 さる4月24日(日)、タワーホール船堀(東京都)において、NPO法人歯ぐくみ(今村由紀代表理事)による「第2回小児歯科関係者向け 乳児・小児救命救急講習」が開催され、会場は約30名の参加者で満席となった。

 L.S.F.A.-Children’s認定講師の中村智子氏(NPO法人シーボウル海の教室)を講師に迎え、赤ちゃん・子どもの救命/応急手当について、実習を交えて学んだ。まず、歯科医院で起きた抜去歯による窒息死事故の紹介とともに、0~14歳まで、どの年齢でも不慮の事故による死因がトップであり、窒息が多くを占めることが示された。そして、事故が起きて救急隊が到着する8.5分(全国平均値)までの間に適切な応急手当ができるかどうかが予後を大きく左右するという事故の現状が紹介された。

 次に、実際の手当について、CPR/心肺蘇生について、人工呼吸の重要性や、頬骨圧迫時の手の置き方の違いなど、乳児・小児の場合の特徴を学び、模型を使って実習が行われた。その後、CPRとAEDの組み合わせ方、気道内異物の除去について、それぞれデモンストレーションを基に学び、アナフィラキシーショックやけいれんへの対応、頭を強打した時の脳内損傷のサインと見極めについても講義を受けた。

 会場には歯科医師・歯科衛生士だけでなく、助産師など他職種の参加も見られた。講師や参加者から実際に経験したヒヤリハット事例も複数報告され、どの参加者も真剣な表情で取り組んでいた。

 本会では、今後も定期的に同様の講習を開催する予定とのこと。