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2016年7月17日

(一社)日本インプラント臨床研究会、第11回全員発表研修会を開催

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 さる、7月17日(日)、18日(月)の両日、シティプラザ大阪(大阪府)において、一般社団法人日本インプラント臨床研究会(田中譲治会長)による第11回全員発表研修会開催され、12題のポスター発表と112名の症例発表講演が行われた。本研修会は、「患者の信頼を得る真の実力を養うためには、みずから発表することが一番」をモットーに、原則として参加者全員が発表を行っている。

 各会員による症例発表は、審美、骨造成、抜歯後即時埋入など16のテーマに分かれ、重鎮と呼ばれる演者から新進気鋭の若手までが熱のこもった講演を行った。その内容は評価者により点数がつけられ、順位が発表された。その結果は以下のとおりである。

1位:田中譲治氏(千葉県開業)「次世代新素材となりえるPEKK材の可能性」
2位:木村健二氏(協和デンタル・ラボラトリー)「CTのDICOMデータと模型のSTLデータの融合」
3位:水口稔之氏(東京都開業)「オステオプッシャーを使用したクレスタルアプローチにおける斜面と隔壁への対応」
4位:岩野義弘氏(東京都開業)「歯周組織再生療法を含む口腔内感染のコントロール後インプラント治療を行った一症例」
5位:古市嘉秀氏(滋賀県開業)「歯牙移動とオステオトームによる傾斜埋入を用いた一症例」。

 また、1日目には「骨質からオッセオインテグレーションを考える」と題し、澤瀬 隆氏(長崎大歯学部長)が特別講演を行った。骨密度と同義に誤解されがちな骨質の定義、荷重が骨質に与える影響に関しての動物実験、インプラントの形状が骨細胞数・骨構造へ与える影響についての研究など、多岐にわたる内容をわかりやすく説明し、聴講者の関心を引いた。

 2日目には「診査・診断を見なおそう」と題したシンポジウムが、中野喜右人氏(兵庫県開業)を座長として行われ、甲斐智之氏(兵庫県開業)、藤原康則氏(京都府開業)、武井賢郎氏(長野県開業)が講演した。それぞれが下顎位偏位、咬合再構成、咬合接触について自身の症例を提示し、その診査・診断法を解説した。

 2日間にわたる発表研修会は発表・講演のいずれにおいても活発な質問がなされ、熱気に包まれたものとなった。

 なお、第12回大会は2017年7月に静岡県熱海市において開催予定である。