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2016年8月7日

公益社団法人日本口腔インプラント学会 関東・甲信越支部 第7回学術シンポジウム開催

「インプラント治療の未来予測 10年後は?―問題点と方向性―」をメインテーマに

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 さる8月7日(日)、東京歯科大学血脇記念ホール(東京都)において、公益社団法人日本口腔インプラント学会 関東・甲信越支部 第7回学術シンポジウム(矢島安朝大会長、井汲憲治支部長)が「インプラント治療の未来予測 10年後は?―問題点と方向性―」をメインテーマに、約350名を集めて開催された。

 午前のセッション1では、まず吉成正雄氏(東歯大)が材料学の観点から、メタルフリーのジルコニアインプラント、患者個人に適合した複根歯インプラントなどについて語った。次いで、小久保裕司氏(鶴見大)がデジタル技術の観点から、ガイデッドサージェリー、ナビゲーションシステムや口腔内スキャナーの現状と今後の発展について語った。井汲憲治氏(日本インプラント臨床研究会)は生体医工学の観点から、従来の経験と勘に基づく治療からAIの進化にともなう治療への変革について語った。

 午後のセッション2では、春日井昇平氏(医歯大)が再生医療の観点から歯胚からの歯牙再生をはじめとした次世代の技術を紹介し、効果・簡便性・安全性・価格の面から実現の時期と臨床応用の可能性を検証した。萩原芳幸氏(日大)は超高齢社会の観点から、現状の社会的要素を分析したうえでオーラル・フレイルとフレイルを予防する治療、さらには要介護者のインプラントのケアについて語った。梨本正憲氏(総合インプラント研究センター)はインプラント周囲炎治療の観点から、氏の臨床経験をもとにインプラントの形状や表面性状について語った。

 最後に、田岡隆玖氏(日本歯科インプラント器材協議会)がインプラントメーカーからの観点より、10社へのヒアリングと業界データなどをもとに、現状と将来のインプラント業界について詳細な分析を行い、その展望を語った。

 各セッション後のディスカッションでは、多くの質問が会場から発せられ、演者、聴衆から伝わる熱気はインプラント治療の明るい未来を感じさせるものであった。